2003 Fiscal Year Annual Research Report
放射線による変異誘導を調節するヒトの分子生理機構とバイスタンダード効果対応機構
Project/Area Number |
14580561
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鈴木 信夫 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (90111426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 敏和 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (70270527)
唐田 清伸 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (90345017)
喜多 和子 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (80302545)
菅谷 茂 千葉大学, 医学部, 教務職員 (90334177)
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Keywords | バイスタンダード効果 / X線 / 紫外線 / 突然変異 / 血清因子 / シャペロン / DNA修復 / 生活習慣 |
Research Abstract |
申請者はヒト個体において、紫外線(UVC)やX線、あるいは、変異原性化学物質などにより遺伝子変異が誘導される際、その誘導感受性を調節する生理機能が存在することを見出している。また、その調節にプロテアーゼ・シグナル系が関与することを見出している。本研究では、この機能の分子機構を解明し、さらにバイスタンダード効果と共通の分子的基盤が存在するかを調査し、次の研究成果を得た。 1.ヒト個体での変異誘導調節因子の検証:因子がヒトにおける種々のストレス状態で血液中へ動員されることを、擬似微小重力負荷ベッドレスト実験で検証し、バイスタンダード効果は血液を介することが示唆された。 2.細胞内メジエーター分子の検証:(1)GRP94;X線照射後のプロテアーゼ活性を指標に精製されるジャペロン分子GRP94を同定した。このGRP94のmRNAに対するsiRNA処理ヒト細胞において、X線照射によるコロニー形成能が著しく低下し、GRP94のX線致死抵抗化への関与が示唆された。(2)HSP27;プロテアーゼ活性を指標に精製される他の分子としてHSP27タンパクが同定された。このHSP27遺伝子のアンチセンスDNA導入ヒト細胞では、チミンダイマーと(6-4)光産物の除去能の低下が見られ、紫外線致死感受性化した。一方、GST融合HSP27タンパクの精製標品中にプロテアーゼ活性が見出されたことから、HSP27分子そのもの、あるいは結合タンパクが活性を有している可能性が示唆された。 3.培養液中のバイスタンダード因子の検索:上述の実験で使用した培養ヒト細胞にX線または紫外線照射した後採取した培養液の変異誘導調節は見られなかった。従って、ヒト血液中での目的因子の存在が強く示唆された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hasegawa, R., et al.: "Induction of apoptosis and ubiquitin hydrolase gene expression by human serum factors in the early phase of acute myocardial infection."J.Lab.Clin.Med.. 141. 168-178 (2003)
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[Publications] Takahashi S., et al.: "Increased levels of UV-induced protease activity in human UVAP-1 cells exposed to gravity-changing stress : involvement of E-64-sensitive proteases on suppression of UV mutagenicity."Cell Biol.Int.. 27. 53-56 (2003)
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[Publications] Kita K., et al.: "Involvement of Leu-13 in interferon-induced refractoriness of human RSa cells to X-ray cell killing."Radiat.Res.. 160. 302-308 (2003)
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[Publications] Wakimizu R., et al.: "Effect of resistance training on changes in lymphocytes subpopulation during head-down-tilt bet rest"Biol.Sci.Space. 17. 200 (2003)
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[Publications] Chigira S., et al.: "Increased expression of the huntington interacting protein-1 gene, in cells from Hutchinson Gilford syndrome (Progeria) patients and aged donors."J.Gerontology : Biological Sciences. 58A. 873-878 (2003)
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[Publications] Oki T., et al.: "Increased ability of peripheral blood lymphocytes to degrade laminin in multiple sclerosis."Journal of the Neurological Scienced. (in press).