2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580566
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山本 政儀 金沢大学, 自然計測応用研究センター, 助教授 (10121295)
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Keywords | プルトニウム / 存在状態 / 土壌 / ホット・パーティクル / 粒子分画 / アルファー・トラック |
Research Abstract |
旧ソ連核実験場セミパラチンスクの周辺居住区、特に被曝が深刻であると言われているドロン集落(最初の核実験(1949.8.29)からの放射性雲を直撃)で採取した土壌を用いて予備的に以下のことを実施した。この地域は高濃度のプルトニウムで汚染されており、今回のプルトニウム存在状態研究に最適である。 1)採取した土壌(採取面積、深さ、全重量は既知)を粉砕することなくそのままの状態で風乾し、混合後50gを精秤する。その後、500ml程度の蒸留水を入れ超音波洗浄器で土壌粒子を十分に分散させる。1mm,500μm,106μm,53μmの一連の篩を用いて、≧1mm,1mm-500μm,500-106μm,106-53μm,≦53μmサイズに分画した。 2)土壌の粒経分画-Hot-Particle-Puとの関係の把握 それぞれの分画を乾燥後、分画毎のγ線スペクトロメトリーを実施し、Pu含量を化学分析・α線スペクトロメトリーで測定した。その後、αトラック法を用いてホット・パーテクル(hot-particle)の存在有無を検討した 結果として、先ず土壌のサイズ分画、放射能測定の必要性を確認し、αトラック法で数μm〜数十μmのα線を放出する粒子、ホット・パーテクルの存在を確認した。今後、このデータ等を踏まえて、その場の全体のPu像を明らかにする系統的な手法開発に着手する。
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