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2005 Fiscal Year Annual Research Report

無機細孔材料のナノ空間を利用した水中有機汚染物質の吸着除去に関する研究

Research Project

Project/Area Number 14580580
Research InstitutionHOKKAIDO UNIVERSITY

Principal Investigator

田村 紘基  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10002023)

Keywords層状金属酸化物 / インターカレーション / イオン交換 / ハイドロタルサイト / バーネサイト / ブセライト / 四チタン酸塩 / 亜鉄酸塩
Research Abstract

今年度は環境負荷が小さく低コストの無機細孔材料として鉄酸ナトリウム(α-NaFeO_2)の合成について検討した.原料はα-酸化鉄(α-Fe_2O_3)と過酸化ナトリウム(Na_2O_2)とし,合成に対する原料混合割合と反応温度の影響を検討した.層構造を持たないβ-NaFeO_2を副生せず単一相のα-NaFeO_2が得られる条件として,Na_2O_2/α-Fe_2O_3比1.3以上および反応温度400〜500℃を見出した.生成物は,塩酸処理してα-HFeO_2とし水で洗浄することにより精製することができた.ただし,この洗浄とプロトン化処理により回折線の高さが減少し,結晶性の低下することが示された.層間への物質取り込みの検討は未着手である.
従来から手がけている材料では,バーネサイトの前駆物質であるブセライト(層状二酸化マンガン)のイオン取り込み挙動の検討から,ブセライトはバナジウム(III)イオンのような還元性物質により容易に還元されてマンガン(II)イオンとして溶出し,酸化によって生じたバナジウム(V)イオンと複合オキソ酸塩を形成することがわかった.この材料の使用に当たり酸化還元雰囲気の影響が大きいことに留意する必要がある.ハイドロタルサイトについては,ATPをモデル物質とし有機分子の取り込みを検討し,分子鎖長に対応した層間距離の増大が見られることをすでに明らかにしているが,本年度は層間におけるATPの分子配置の決定を試みた.ATPの分子配置をモデル計算プログラムによって求めたところ,ATPは三リン酸基によって層の正電荷に吸着し,アデノシン基は結合角のため層間へ立ち上がって層間を支え,対向面に吸着したATP分子のアデノシン基間との引力相互作用によってハイドロタルサイト層を結合していることがわかった.

  • Research Products

    (3 results)

All 2005

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] 大気環境下における亜鉛メッキ鋼板さびの耐溶解反応特性2005

    • Author(s)
      田村紘基
    • Journal Title

      鉄と鋼 91・9

      Pages: 706

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] Compositional, Morphological, and Magnetic Modifications of Hydrotalcite for Drug Delivery2005

    • Author(s)
      H.Tamara, J.Chiba, M.Ito, T.Takeda, S.Kikkawa
    • Journal Title

      Archives of BioCeramics Research 5

      Pages: 142-145

  • [Journal Article] ドラッグデリバリーを目指したハイドロタルサイトの高機能化2005

    • Author(s)
      千葉淳, 田村紘基, 吉川信一, 出山義明, 鈴木邦明
    • Journal Title

      粉体および粉末冶金 52・11

      Pages: 857-860

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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