2003 Fiscal Year Annual Research Report
製品および廃棄物の輸送システムとエネルギー消費に着目した産業間クラスタリングによる都市再資源化システムのモデリング解析と評価
Project/Area Number |
14580596
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
森 俊介 東京理科大学, 理工学部・経営工学科, 教授 (80147503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂脇 清志 東京理科大学, 理工学部・経営工学科, 助手 (50339115)
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Keywords | 共同配送 / 家電リサイクル / リサイクル / 都市一般ごみ / トライジェネレーション / ガス溶融発電 |
Research Abstract |
本研究の目的は循環型社会への移行の必要性とその中での物流活動の重要性を提言するために、動脈・静脈を一元化した循環型物流を構築、共同配送を導入すること、廃棄物の利用の技術ポテンシャルと、産業間のリンクによるエンド飫冨パイプに変わる新しい再資源化システムを提案すること、具体的な評価を実験データに基づいて行うことの3点にある。本年度は、第2年度として昨年度の研究をさらに拡張し、廃家電の共同配送効果、プラスチックごみと可燃ごみの処理技術評価、木屑(バイオマス)のトライジェネレーション評価を拡大し、さらに統合化を行った。 共同配送の評価では、初年度に関東地域を対象としてテレビ・エアコンディショナー・洗濯機・冷蔵庫の四製品の販売と収集のネットワークモデルを構築し、共同配送の導入効果の評価を行ったが、本年度はさらに廃家電の発生と処理工場への輸送システム、さらに回収した廃家電をプラスチック、金属等の物質発生量に詳細化し、それぞれにマテリアルリサイクル、サーマルリサイクル、ケミカルリサイクル導入による評価を行い、LCAの視点からCO2排出削減効果を評価した。 廃棄物の再資源化評価研究では、柏市の一般ごみ排出データを対象とし、昨年度のプラスチック処理、木・竹・わらなどへのガス溶融発電、ガス化複合発電、ガス溶融炉、生分解プラスチックの導入効果評価モデルに、近年注目されている解体木造家屋の評価を加えた。解体木造家屋は、木造家屋新設件数、木造家屋の寿命、木材の構成等を過去30年にさかのぼって推計し、今後の発生重量を予測した。さらにこれをガス化した際のガスの構成比を実験により求め、廃棄物の効率的な処理方法を評価するモデル開発を行った。この結果、柏市においてはガス溶融発電が最も良い結果を与えている。 バイオマストライジェネレーションでは、特に木質性廃棄物に着目し、ガス化してタービン発電に投入するコジェネだけでなく、発生する水素を直接販売するトライジェネレーションを、実験的なガス構成の分析を行いつつ、市場性を含めて評価を行った。本年度は昨年度の概念的な評価だけでなく、樹種による差を具体的に実験に基づいて評価した。 以上は、いずれもエネルギー資源学会、電気学会で発表するとともに、論文として掲載された。研究の成果は引き続き投稿予定中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 堂脇清志, 森 俊介: "製材工場におけるバイオマスエネルギーシステムのシステム分析"エネルギー・資源. 24巻・3号. 54-59 (2003)
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[Publications] Kiyoshi Dowaki, Shunsuke Mori, Hifofumi Abe, Auline Grierson, Mark Adams, Nalish Sam, Patrick Nimiago: "A life cycle analysis of a biomass energy system taking sustainable forest management into consideration""Greenhouse Gas Control Technologies. 1383-1388 (2003)
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[Publications] 堂脇清志, 森 俊介, 福島千尋, 浅井貴康: "バイオマスガス化システムの包括的な事業性評価"電気学会論文誌C. 123巻10号. 1670-1679 (2003)