2002 Fiscal Year Annual Research Report
リモートセンシングによる静岡県沿岸における「磯焼け」現象の原因調査
Project/Area Number |
14580599
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Research Institution | Fuji Tokoha University |
Principal Investigator |
村上 篤司 富士常葉大学, 環境防災学部, 助教授 (70112498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 宏 静岡県立大学, 経営情報学部, 助教授 (70238484)
植松 正吾 静岡県立大学, 薬学部, 助手 (20046303)
勝矢 光昭 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (30094337)
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Keywords | 磯焼け / 海中林 / リモートセンシング / 海表面温度 / TM / ランドサット / ノア |
Research Abstract |
現在日本の沿岸では「磯焼け」といわれる現象が進行しつつある。磯焼けとは海中の海中林を構成している海藻類が枯れる現象であり、漁業上では漁獲量の減少被害をもたらす。海中林は海水の浄化、生物多様性の確保、気中炭酸ガスの固定といった、地域環境、地球環境上重要な働きをしている。したがって、磯焼けは環境科学上看過出来ない現象である。 本研究では、ランドサット衛星のTM観測データを使用したリモートセンシングにより、磯焼けの原因調査を行おうとするものである。研究対象地域は静岡県御前崎周辺海域とした。同海域には、十数年前までは日本一の広さを持った海中林が発達していた。この面積は7900haに達するといわれたが、現在では磯焼けのためわずか38haが残存するのみである。磯焼けの原因として、海水温の上昇や濁度などの環境要因や藻食性魚類による食害などの持続要因が考えられているが、広い海域の調査が困難なことなどから明らかにはなっていない。 平成14年度は海水温と磯焼け現象の関係を主眼において調査研究を行った。ランドサット衛星データは磯焼け発生以前の1984年から磯焼け後の1997年まで、四季すべてを含むように収集した。また夜間の測定データおよび関連したNOAA衛星データも収集した。グランドトゥルースデータとしては、海水温測定データ、海底地形図、海底地質図などを収集した。グランドトゥルースデータを用いてランドサットTM6バンドの輝度温度を相関性を検討した結果、TM6バンドの輝度温度はかなり広い温度範囲でグランドトゥルースデータとよく一致することが確認された。また、全バンドのTMデータを用いた多変量回帰式をもとめた。これらについては(社)日本リモートセンシング学会第33回学術講演会(佐賀)で発表した。海水濁度と磯焼けの関係についても興味ある結果が得られており、平成15年度はこれらについて研究する予定である。
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Research Products
(1 results)