2002 Fiscal Year Annual Research Report
機能遺伝子を用いた油浄化バイオレメディェーション技術の評価手法の開発
Project/Area Number |
14580602
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
内山 裕夫 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (00185042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧 秀明 国立環境研究所, 流域圏環境管理研究プロジェクト, 主任研究員 (40311328)
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Keywords | 油分解 / バイオレメディエーション / 漂着油 / カテコール分解 / アルカン分解 |
Research Abstract |
重油流出事故による沿岸域の重油汚染浄化技術として、栄養塩を対象地域に散布し油分解菌を増殖させて分解を促進する手法(バイオレメディエーション)が注目されているが、本手法の有効性を評価する為には油分解菌の挙動を解析する事が重要である。自然界に存在する細菌の多くは培養が困難である為、16S rDNA情報に基づいた細菌群集構造変化の解析が一般化しているが、本手法では系統分類学上の情報しか得られない。このため本研究では、油分解に関与する各種機能遺伝子の定量的解析に係る手法の開発を行い、油汚染浄化処理に伴う油分解菌の機能変化を明らかにする。本年度は、以下の点を明らかにした。 (1)汚染油の主成分であるアルカン類と芳香族化合物の分解に関与するアルカンヒドロキシラーゼ遺伝子alkB、catechol-1,2-dioxygenase遺伝子、catechol-2,3-dioxygenase遺伝子をターゲットにした特異的PCRプライマーを設計した。次いでこれらの遺伝子を保有している標準株および油分解能を有している分離株を用いて、本プライマーによる検出の有効性を確認した結果、油分解菌の殆どと反応し、有効性を実証する事が出来た。また、PCRの至適反応条件も明らかにした。 (2)海岸に設定した汚染浄化実証試験現場から経時的に土壌試料を採取し、上記プライマーを用いてalkB、catechol,2-dioxygenase遺伝子、catechol-2,3-dioxygenase遺伝子をPCRで増幅し、DGGEに供して浄化作業に伴う油分解遺伝子の時系列変化を検討した。この結果、土着性油分解菌の活性促進を目的とした栄養塩散布により、上記分解菌が速やかに活性される事が明らかとなった。
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