2002 Fiscal Year Annual Research Report
RNA高次構造解析用蛍光核酸プローブの開発とアンチセンス遺伝子破壊法への応用
Project/Area Number |
14580609
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
村上 章 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (60210001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩瀬 礼子 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (90283697)
山岡 哲二 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (50243126)
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Keywords | 蛍光修飾RNAプローブ / アンチセンス法 / ピレン / 遺伝子機能解析法 / トランスクリプトーム |
Research Abstract |
アンチセンス遺伝子破壊法は新規概念の病気治療並びに遺伝子機能解析法として定着してきている。しかしながら、対象とするmRNAの高次構造が大きな多様性を有し、一義的に対象配列を決定することは未だに困難である。本研究では、その課題解決を目指し、新規蛍光修飾RNAプローブを設計し、その有効性を評価した。蛍光剤にはピレン、RNAプローブの基本構造には2'-O-メチル型RNAを採用し、固相合成法による合成法を確立した。このプローブはDNA、RNAと安定なハイブリッドを形成したが、蛍光特性に著明な差がみられた。即ち、DNAとのハイブリッドは殆ど蛍光発光しなかったのに対し、RNAとのハイブリッドからは480nm付近に極大を持つ強い発光を認めた。この結果は今回設計した蛍光修飾RNAプローブがRNA特異的であることを示し、このプローブを用いることで、細胞内のRNAを検出できることが示唆された。この特性を活かすために、細胞親和性を高めるべくRNAプローブの基本構造として2'-O-メチル型ホスホロチオエート型RNAを設計し、合成法を確立した。予備検討では培養がん細胞内への移行が確認されている。今後、細胞系での機能解析に展開可能であることを確認した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 村上 章: "蛍光修飾核酸プローブによるRNAの構造解析"生体の科学. 53(2). 149-156 (2002)
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[Publications] A.Mahara: "Bispyrene-Conjugated 2'-O-methyloligonucleotide as a Hughly Specific RNA-Recognition Probe"Angewandte Chem.Int.Ed.. 41(19). 3648-3650 (2002)
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[Publications] 岩瀬礼子: "ペプチド核酸(PNA)及びその類縁体からなる機能性人工核酸の合成と性質"有機合成化学協会誌. 60(12). 1179-1189 (2002)
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[Publications] T.Kimura: "Effect of Physicochemical Properties of Polypleses Cpmposed of Chemically Modified PL Derivatives on Transfection Efficiency In Vitro"Macromol.Biosci.. 2(9). 437-446 (2002)
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[Publications] A.Mahara: "Detection of Acceptor Sites fro Antisense Oligonucleotide on Native Folded RNA by FLuorescence Spectroscopy"Bioorganic & Medicinal Chemistry. (印刷中). (2003)