2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580616
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Research Institution | RIKEN |
Principal Investigator |
城 宜嗣 独立行政法人理化学研究所, 城生体金属科学研究室, 主任研究員 (70183051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 宏 独立行政法人理化学研究所, 城生体金属科学研究室, 研究員 (90344043)
金 美沙 独立行政法人理化学研究所, 城生体金属科学研究室, 基礎科学特別研究員 (40373295)
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Keywords | チトクロムP450 / 脂肪酸水酸化 / 過酸化水素 / ヘム酵素 / 酸素添加反応 / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
過酸化水素を特異的且つ非常に効率よく利用し、脂肪酸のカルボキシル基近くの炭素原子(α位又はβ位)に過酸化水素の酸素原子を導入する、Bacillus subtilis由来のシトクロムP450(P450_<BSb>)について、その反応機構と動的構造の関連を明らかにする事を目的としている。すでに、この酵素(鉄三価)の基質(パルミチン酸)結合型の結晶構造を明らかにしているので(JBC,278,9761-9767(2003))、基質認識機構解明のために、基質の結合していない酵素の結晶化を目指し、その精製法を検討した。ゲル濾過による持ち込みの基質除去、過酸化水素との反応により生成物として除去するなどの方法を試みた。また、鉄に結合した配位子と基質との相互作用を調べる目的で、基質結合型Fe^<3+>酵素の結晶を、窒素雰囲気下、母液中でNa_2S_2O_4により還元した後に一酸化炭素(CO)をソーキングして、Fe^<2+>CO型酵素を調製しその構造解析を行った。COが鉄に結合する事により、Phe79が動いたが、それ以外には基質、ヘリックスなどの移動は見られなかった。以上の結果を基に、酵素反応中間体結晶構造解析を目指し、結晶中でFe^<2+>O_2型酵素の生成を試みた。顕微分光解析では部分的ではあるが酸素化型の精製は確認できた。 過酸化水素を基質とするヘム酵素の反応機構に関して、比較考察した。
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Research Products
(6 results)