2002 Fiscal Year Annual Research Report
コンドロイチン硫酸の多様構造を形成する硫酸転移酵素の機能と活性制御因子の解明
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14580624
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
羽渕 脩躬 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90024067)
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Keywords | 硫酸転移酵素 / グリコサミノグリカン / コンドロイチン硫酸 / プロテオグリカン / 非還元末端修飾 / N結合糖鎖 |
Research Abstract |
(1)試験管内で高硫酸化コンドロイチン硫酸E(CS-E)を酵素的に合成する方法を開発した。このCS-Eがミッドカインと高親和性で結合することを明らかにした。 (2)GalNAc4S-6STがコンドロイチン硫酸の特異な末端構造を修飾し、高硫酸化非還元末端を形成することを見出した。今後この特異的な高硫酸化非環元末端構造の生物学的機能を解明するため、この構造と選択的に相互作用するタンパク質の解明を行う。 (3)コンドロザルコーマの細胞抽出液中の硫酸転移酵素活性化因子の精製に取り組み、精製方法として種々のアフィニティークロマトが利用できることを明らかにした。今後これらの方法を組み合わせて活性化因子を精製し、アミノ酸配列からその本体を明らかにする。 (4)部位特異的変異導入法により、N-結合糖鎖付着部位を系統的に改変したC4ST遺伝子を作製し、動物細胞で発現させ、アフィニティー精製した発現酵素の活性を測定した。その結果、C末端領域のN-結合糖鎖が酵素活性に必須であることを明らかにした。今後N結合糖鎖変異がC4STの細胞内局在に及ぼす影響を調べる。さらにC6STとの比較を行う。 (5)脱硫酸化デルマタン硫酸を硫酸基受容体として、リコンビナントC6ST, C4STによる酵素反応を行いその反応生成物を分析した結果、C6STとC4STはイズロン酸の認識に明確な違いが有ることが明らかになった。今後は構造既知のオリゴ糖を基質に用いて、受容体特異性をさらに詳しく調べる。 (6)マウスGalNAc4ST-1,2をクローニングし発現パターン、基質特異性、染色体マッピングを行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Uchimura K, Kadomatsu K, Nishimura H, Muramatsu H, Nakamura E, Kurosawa N, Habuchi O, El-Fasakhany M, Yoshikai Y, Muramatsu, T.: "Functional analysis of the chondroitin 6-sulfotransferase gene in relation to lymphocyte subpopulations, brain development and oversulfated chondroitin sulfates"J.Biol.Chem.. 277. 1443-1450 (2002)
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[Publications] Habuchi, O., Moroi, R., Ohtake, S.: "Emzymatic synthesis of chondroitin sulfate E by N-acetylgalactosamine 4-sulfate 6-O-sulfotransferase purified from the squid cartilage"Anal.Biochem.. 310. 129-136 (2002)
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[Publications] Zou, P., Zou, K., Muramatsu, H., Ichihara, Tanaka, K., Habuchi, O., Ohtake, S., Ikematsu, S., Sakuma, S., Muramatsu, T.: "Glycosaminoglycan structures required for strong binding to midkine, a heparin binding growth factor"Glycobiology. 13. 35-42 (2003)