2002 Fiscal Year Annual Research Report
新規細胞増殖関連因子Meu-2の機能及びドメイン解析
Project/Area Number |
14580705
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
常岡 誠 久留米大学, 医学部, 助教授 (50197745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
副島 美貴子 久留米大学, 医学部, 助手 (80279140)
神田 芳郎 久留米大学, 医学部, 助教授 (90231307)
木村 博司 久留米大学, 医学部, 教授 (20112039)
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Keywords | 細胞増殖 / がん遺伝子 / myc / 転写因子 / マイクロアレイ / Mina53 / がん |
Research Abstract |
mycはヒトがんと関係している代表的ながん遺伝子の一つである。発見されてから多くの研究がなされており、細胞がん化の他にも、正常個体の発生・再生においても重要な働きをしていることが明らかとなり、細胞生物学分野における重要性がますます強く認識されてきている。myc遺伝子は転写因子、Myc蛋白質、をコードしており、Mycが発現調節する遺伝子(Myc標的遺伝子)がmyc機能を担っていると考えられている。しかし、Myc標的遺伝子が十分に同定されておらず、mycの機能発揮メカニズムはまだよく理解されていない。私達はc-Mycによって発現上昇する遺伝子をcDNAマイクロアレイにより網羅的に解析し、その中から本研究であつかっている新規遺伝子meu2を同定した。meu2はc-Myc蛋白質が直接そのゲノム遺伝子に結合することにより発現調節され、細胞核に存在する分子量53kDaの蛋白質をコードしていることがわかった。そこでこの遺伝子を正式にmina53 (Myc-induced nuclear antigen with a molecular mass of 53 kDa)と名付け報告した(Tsuneoka et al.2002)。In vitroでの培養癌細胞株を用いた実験からMina53が細胞増殖において重要な役割を果していることがわかった。そこで実際のヒトがんとの関係を具体的に明らかにするため、ヒトMina53を特異的に認識する抗体を作製し、ヒト癌組織中のMina53蛋白質を検出した。その結果、Mina53ががんで高発現していることがわかった。これらのことからMina53ががんの診断、治療に応用可能な新規物質であることが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Koda Y.: "Heterozygosity for two novel null alleles of the KEL gene causes the Kell-null phenotyoe in a Japanese woman"British Journal of Haematology. 117・1. 1-6 (2002)
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[Publications] Tsuneoka M.: "A novel Myc target gene, mina53,that is involved in cell proliferation"J. Biol. Chem.. 277・38. 35450-35459 (2002)
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[Publications] Amano S.: "Polymorphisms of sorbitol dehydrogenase(SDH)gene and susceptibililty to diabetic retinopathy"Med. Hypothesis. 60・4. 550-551 (2003)