2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580713
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Research Institution | Nara Women's University, Graduate School of Natural Science and Ecological Awareness, Department of Biological Science and Environment |
Principal Investigator |
春本 晃江 奈良女子大学, 人間文化研究科, 助教授 (80198936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯尾 英夫 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80145771)
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Keywords | ブレファリズマ / 接合 / 繊毛虫 / PCR / ガモン / 転写調節因子 / サブトラクション / プロモーター |
Research Abstract |
本研究は、繊毛虫の接合がどのような機構で開始されるのかについて分子的な機構を明らかにしようとしている。本年度は以下の研究を行った。 1.ガモン1遺伝子の転写調節機構の解明 ガモン1遺伝子の5'側上流868塩基の配列を明らかにした。その結果。TATAボックスが、2箇所、CCAATボックス、PSE配列が見つかった。また、さまざまな転写調節因子の認識配列が見られた。今後はさらに上流の配列を調べると共に、これらの配列がどのようにガモン1の発現を調節しているのかを解析していきたい。 2.接合誘導時に発現される遺伝子の同定 ガモン1により接合が誘導されたII型細胞では、さまざまな遺伝子が活性化される。接合に至るシグナル伝達経路を明らかにするために、今回、ガモンで処理した細胞と処理していない細胞との間でサブトラクションを行い、処理した細胞に特異的に発現される遺伝子の同定を行った。その結果、Cdkファミリーの相同遺伝子をはじめ、4-HPPD、Cks相同遺伝子が接合誘導時特異的に発現されていることが明らかになった。また、これらの遺伝子はガモン1処理後2時間ですでに転写が開始されていることがわかった。 3.接合誘導時の細胞におけるガモン受容体の局在性の検討 ガモン1の抗体をII型細胞に作用させ、また、蛍光色素でラベルしたガモン2をI型細胞に作用させ、顕微鏡下でガモン1および2受容体の局在を調べることを計画した。現在、細胞の固定法や色素の蛍光を取り除いて観察する方法の開発を試みている。
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Research Products
(11 results)