2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580714
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Research Institution | NARA INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
山中 伸弥 奈良先端科学技術大学院大学, 遺伝子教育研究センター, 教授 (10295694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 真 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (30212103)
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Keywords | TAP法 / 質量分析 / マイクロアレー / アダプター因子 |
Research Abstract |
NAT1は癌抑制遺伝子の候補として同定した蛋白質で、翻訳開始因子eIF4GのC末側2/3[以下4G(C)]に類似している。NAT1遺伝子ホモ変異マウスは原腸形成期に致死となり、ホモ変異ES細胞は、分化能力が著しく障害されていた。eIF4Gは翻訳開始に必要な因子を結合し機能を統合するアダプター因子である。したがってNAT1もアダプター因子として機能している可能性が高い。そこで本年度はNAT1およびeIF4Gと結合する蛋白質およびRNAを同定し、比較することを目標とした。そのためにTandem affinity purification(TAP)法を用いた。TAP法は目的蛋白質にプロテインAおよびカルモデュリン結合蛋白(CBP)の2つのタッグを融合し、IgGとカルモデュリンの2種類のビーズによりアフィニティ精製を2回繰り返し、目的蛋白質を含む複合体を高純度に回収する方法である。NAT1-TAPまたはeIF4G-TAPをES細胞で発現させ、TAP精製物を電気泳動(SDS-PAGE)で分離し銀染色を行った結果、NAT1とeIF4Gが高純度に精製されていることを確認した。共精製されているバンドに含まれる蛋白質を質量分析(LC/MS/MS)により解析した結果、NAT1とeIF4Gの両方に他の翻訳開始因子であるeIF4Aが結合していた。したがってNAT1はeIF4Gと4Aへの結合を競合する結果、蛋白質翻訳の調節を行っている可能性が示唆された。またTAP抽出物よりRNAを精製し、DNAマイクロアレーによりNAT1と4G(C)に結合するRNAを比較検討した。その結果、NAT1と特異的に結合している可能性のあるRNAの候補がいくつか同定されている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Mitsui K: "The homeoprotein Nanog is required for maintenance of pluripotency in mouse epiblast and ES cells"Cell. 113. 631-642 (2003)
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[Publications] Takahashi K: "Role of ERas in promoting tumor-like properties in mouse embryonic stem cells."Nature. 423. 541-545 (2003)