2002 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイドβタンパク質の産生におけるγ切断のメカニズムの解明
Project/Area Number |
14580737
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森島 真帆 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50204722)
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Keywords | アミロイドβタンパク質 / アルツハイマー病 / γ切断 / プレセニリン / APP |
Research Abstract |
プレセニリン依存性γセクレターゼによるAPPの切断機序(Aβの産生機序)について、γ'切断とγ'切断の関係を調べることにより検討を行った。 1.Notchの切断との類似性からAPPのγ'切断部位の近傍に種々のアミノ酸変異を導入し、これを安定的に発現するCHO細胞株を作製した。変異の導入によりγ'部位での切断を完全に抑制することはできなかったが、切断部位が異なるために分子量が異なる(CTFγを産生する細胞株を得ることができた。これらの細胞株で産生されるCTFγを免疫沈降法により単離・精製し、質量分析・アミノ酸配列解析を行った結果、CTFγは正しい位置での切断が起こらずに約3残基N末端側で切断を受けていることが分かった。また、この時に産生されるAβを解析したところ、Aβ40とAβ42の割合が正常とは異なっていることが分かった。このことから、γ'部位での切断の変化がγ切断に影響することが明らかになった。 2.プレセニリンのアルツハイマー病変異は、γ切断に影響してAβ42の産生を増加させることが知られているが、γ'切断にはどのような影響を及ぼしているのかについて調べた。APPおよび正常型あるいは突然変異プレセニリンを安定的に発現するCHO細胞株を用いて、産生されるAβとCTFγの分子種を調べた。プレセニリン変異はいずれも、程度は異なるがAβ42の割合を増加させた。また、この時にCTFγの分子種にも変化が見られ、変異によりCTFγ50に対するCTFγ49の割合が増加することが分かったしかしながら、両者の対応は1:1ではなく、さらに複雑な制御機構が働いていることが示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Qi Y, Morishima-Kawashima M, Sato T, Mitsumori R, Ihara Y: "Distinct mechanisms by mutant presenilin 1 and 2 leading to increased intracellular levels of amyloid beta-protein 42 in Chinese hamster ovary cells"Biochemistry. 42・4. 1042-1052 (2003)
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[Publications] Morishima-Kawashima M, Ihara Y: "Alzheimer's disease : beta-amyloid protein and tau"J Neurosci Res. 70. 392-401 (2002)