2002 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオミクスを用いたMuSK蛋白の機能、構造とその異常による疾患の解析
Project/Area Number |
14580745
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
重本 和宏 愛媛大学, 医学部, 助教授 (40284400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 幸穂 東京都老人総合研究所, 分子病理部門, 研究員 (00280769)
丸山 直記 東京都老人総合研究所, 分子病理部門, 研究部長 (00115940)
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Keywords | 神経筋シナプス接合部 / アセチルコリンリセプター / MuSK / Agrin |
Research Abstract |
1.Muskリセプター型対ロシンカイネースによるアセチルコリンリセプター(AChR)凝集のシグナル機構解析を行うために,Musk活性化(タイロシンリン酸化)に伴ってリン酸化されるかあるいはリン酸化蛋白に結合する蛋白を二次元電気泳動で解析を行っている。さらに質量分析装置を用いて蛋白の同定を試み、有力な候補遺伝子についてクローニングを行いGFPとのキメラ遺伝子を作成し、AChRの凝集刺激による細胞内局在の変化の解析を行っている。 2.Musk蛋白の細胞外ドメインの機能はagrinと未知リガンドとの結合だけでなく、AChR凝集のエフェクター分子として必要であることを示した(論文投稿準備中)。我々の結果からMusK細胞外ドメインの別の機能(3番目)の存在についても示唆され、今後も解析を行う。 3.Musk蛋白の高次構造を決定するために、Musk蛋白の大量精製を行っている。酵母(Pichia)と、浮遊細胞として順化されたcos7細胞の両方で発現を行っている。X線結晶解析のためにはさらに蛋白を精製する必要がある。 4.重症筋無力症の患者血清に含まれるMusk抗体の検出感度を上げるべくリコンビナントMusk蛋白の改良を行っている。またMuSK抗体による分子病態について新しい重要な知見を得ている。 5.Muskノックインマウスを用いてMuskの発現、機能解析を行っている。Muskは他の組織でも重要な機能を果たしていることを示す結果を得ている。ホモマウスの形質解析および関連する別の遺伝子のノックアウトマウスの作成を開始している。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 小林直人, 斎藤正一郎, 脇坂浩之, 重本和宏, 他3名: "細胞突起形成機構の分子形態学的解析"生体の科学 特集「樹上突起」. 54巻・2号(発表予定). (2003)