2004 Fiscal Year Annual Research Report
サルおよびラットの島皮質における報酬-罰情報の処理メカニズム
Project/Area Number |
14580768
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
田村 了以 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (60227296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 照子 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (80242486)
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Keywords | ラット / サル / 島皮質 / 行動 / 単一ニューロン活動 / 味応答 / 情動 / 学習 |
Research Abstract |
島皮質における情報処理様式をニューロンレベルで明らかにするため,ラットまたはサルの島皮質から単一ニューロン活動を記録し,情動行動課題や報酬性および嫌悪性の味覚刺激に対する応答性を解析した. 1.ラット島皮質の情動行動課題応答性に関する研究.本研究では、正の強化(報酬),負の強化(罰)または強化なしを意味する提示刺激(音)を弁別し、リック行動により報酬は獲得し罰は回避する音弁別課題をラットに学習させた.この課題を遂行中のラットの島皮質からニューロン活動を記録し,その課題応答性を解析した.これまで,総数54個の島皮質ニューロンを記録したが,これら応答ニューロンの3分の1(7個)は強化を意味する音刺激に対し強化を意味しない音よりも有意に強く応答した(4個:正の強化を意味する音のみへ応答,2個:負の強化を意味する音のみへ応答,1個:正および負の強化の両音へ応答).これら応答は,音刺激とその意味との連合の解消により減弱・消失し,再連合により再び出現した.現在,データの信頼性を高めるため,ニューロン活動記録実験を継続して行っているが,記録実験は本年度中に終了予定である. 2.ラット島皮質の味覚応答に関する研究.ニューロン活動記録実験は終了し,現在,データ解析および論文作成中である. 3.サル島皮質に関する研究.ニューロン活動記録実験(情動行動課題遂行下のサル島皮質から単一ニューロン活動を記録)はすべて終了しており,現在,研究成果をまとめ論文を再投稿中である.
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Research Products
(2 results)