2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14594001
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
笹谷 春美 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 教授 (00113564)
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Keywords | ケアワーカー / 養成政策 / 専門性 / ジェンダー / 日本 / スウェーデン |
Research Abstract |
1.日本におけるケアワーカーの養成に関わる専門家への聞き取りおよび資料収集を行った結果、介護福祉士の資格創設やホームヘルパーの研修制度のスタートにおいて専門性に関する議論が必ずしも十分に行われないままにきたこと、また、ジェンダーという視点は政策担当者のみならずケアワーカー自身においてもいまだに明確に認識されておらず、ジェンダー問題としてのケアワーカー問題という把握はほとんど見られないことが判明した。 2.従って、専門性と関連するメルクマールの1つである低賃金問題も、ケアワークの労働内容、専門性それ自体の議論がないままに、介護保険財源の枠組みの中で介護報酬の分配問題という議論に留まっていることがわかった。 3.ケアワーカーの団体(例えば、介護福祉士会など)では、独自にケアワークの専門化目指しているが、それと賃金問題はまったく別の道筋で議論されている状況である。 4.スウェーデンにおけるリサーチは2003年1月25日から2月2日にストックホルムで行った。今日スウェーデンでは、ケアワーカーの専門性・能力アップは行政およびケアワーカー双方の重要課題であることがわかった。これはケアワーカー不足を解決するためのオールタナティブであるからである。ケアワークを専門的・高賃金の魅力的労働とすることにより、ケア=女性=単純労働=低賃金というジェンダー問題も同時に解決することが目指されている。 5.特に、新規養成や再教育の重点項目において、痴呆の高齢者への対応、ケアリング関係への着目、家事サービスの供給などの点で日本との違いが見られた。
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Research Products
(1 results)