戦争の記憶に基づく日本イメージ形成:ジェンダー変数による分析

2002 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14594008
• Research Institution: Okayama University
• Principal Investigator: 中尾 知代 岡山大学, 文学部, 助教授 (40207717)
• Keywords: 異文化交流 / 多民族の共生 / オーラルヒストリー / 戦争 / 平和研究 / 記憶 / アーカイブ / 異文化理解

Research Abstract

【資料収集・資料整理・学会発表、成果発表】
夏季の調査は大幅に見送りとなり、主としてこれまで収集した資料整理の時間とした。本年は、資料整理のための人員の費用をかなり割いた。8月-9月には、過去に行った「オランダの戦争の記憶」展示における日本側の態度を観察・分析した文章及び、日本側の反応をまとめた800枚のアンケートをまとめ、オランダの本に掲載した。10月にはサンディエゴの米国オーラル・ヒストリー学会において、「捕虜の食事」に関する調査結果の発表を行い、高い評価を得ることができた。また、同時期にもたれたサンディエゴの退役軍人会に参加し、バターンとコレヒドールの生存者に関する聴き取り調査を行い、当事者・当事者の妻、及び娘にわたり、計10名ほどの話を記録した。
【海外共同研究者を招いてのセミナー、研究の打ち合わせ、「聴き取り」に関する専門的知識の提供】
11月には大英図書館音声資料アーカイブ主席、および英国オーラルヒストリー協会代表ロバート・パークス氏を岡山大学に招膀し、「オーラルヒストリーの可能性」というワークショップを行い方法論について検討した。3月にはエセックス大学社会学部教授ポール・トムプソン氏の来日を機に・東京外国語大学のオーラルヒストリー会議のパネルで発表、さらに国立民族学博物館においてセミナー「トランスポダーコンフリクトの人類学的研究」において研究会を行った。3月にシンガポールおよびマレーシアのオーラル・アーカイブを見学、専門的知識の提供を受けた。

Research Products

• [Publications] 中尾知代, 他: "Dutchmen, Japanese, Indonesians A remarkable exhibition"Nederlands Institute voor Oorlongsdocumentatie, Amsterdom. 144(25) (2003)