2002 Fiscal Year Annual Research Report
中東イスラーム諸国におけるマイクロクレジットとジェンダー開発に関する人類学的研究
Project/Area Number |
14594016
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
鷹木 恵子 桜美林大学, 国際学部, 教授 (60211330)
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Keywords | 中東イスラーム社会 / マイクロクレジット / ジェンダー開発 / 女性労働 / 文化人類学 / 貧困削減 |
Research Abstract |
本年度は、「中東イスラーム諸国におけるマイクロクレジット(以下MCと記す)とジェンダー開発に関する人類学的研究」のプロジェクトの1年目であるので、まず基礎作業として、関連文献の収集を行い、読み込み作業から研究を開始した。関連文献としては、MCは、中東北アフリカ各国で、社会・経済開発や貧困政策として推進されているばかりでなく、グローバル化に伴う世界規模での貧困格差是正の一環として、国連開発計画(UNDP)や世銀・IMFなど、国際機関レベルでも推進されていることから、それらの政策に関する文献研究も行った。 2002年11月10-13日にはニューヨークにおいて約100ヶ国から2000人ほどが出席して開催されたMCサミットに参加し、MCの普及状況やその過程での各地域各国での問題点や課題などの、現状把握に努め、また各国政府関係者・活動家たちと意見・情報交換を行い、日本の国際協力の在り方についても検討した。 2003年2月15日〜3月24日にかけては、これまで主に調査研究を行ってきたチュニジア・モロッコにおいてと、加えて今回初めてモーリタニアにも入国して現地調査を行った。具体的には、MC融資に携わっている政府諸機関や金融機関、NGOなどを訪問し、その活動についての説明を受けるとともに、統計資料などを入手し、現場でのインパクト調査として、聞き取り調査を行った。聞き取りは、約80人ほど融資受益者のほかに、プロジェクトを推進している組織スタッフ約30人ほどをも対象として面接調査のかたちで実施した。それらの調査からは、同じくMCとはいっても、国家・地域・団体により、融資条件やサービス内容、ターゲット対象や目標が異なり、実態の多様性が確認された。なお、本年度の研究調査の成果については、目下、収集資料を整理し、学会誌掲載用の報告文を準備中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 鷹木恵子: "ムスリムの信仰にみる多層性"『別冊 環』(藤原書店). 4. 149-154 (2002)
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[Publications] 鷹木恵子: "書評論文 大塚和夫著『近代・イスラームの人類学』"『宗教と社会』(「宗教と社会」学会). 8号. 98-104 (2002)
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[Publications] 大塚 和夫編 鷹木恵子: "『現代アラブ・ムスリム世界』「チュニジア農村部女性の内職にみる民俗知識と技法」"世界思想社(所収). 257(117-165) (2002)
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[Publications] Beit El-Hikma ed.(Keiko TAKAKI): "Tunisia -Japan Cultural Dialogue(論文名: Microcredit and Development)"Beit Eh-Hikma, Tunis (Tunisia)(所収). 178(89-104) (2003)