2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14594022
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
森田 伸子 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (30109748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉澤 夏子 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (90267310)
真橋 美智子 日本女子大学, 人間社会学部, 助教授 (40060694)
成田 龍一 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (60189214)
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Keywords | 大衆文化 / ジェンダー / 『平凡』 / 1950年代 / セクシュアリティ / 戦後 / 女性 / 雑誌 |
Research Abstract |
平成14年度は、1.雑誌『平凡』の収集、2.目次集の作成、3.記事別索引の作成、4.読者名簿のデータ化・データ分析、5.1950年当時の歌謡曲、映画、大衆小説に関するリストの作成とCD・ビデオ(もしくはDVD)の収集、6.研究会の組織化・および定期的な勉強会の開催、の6項目を計画していたが、中でも1と2と4は大きな成果をあげることができた。以下で順を追って報告したい。 1.について:1950年〜1959年に出された雑誌『平凡』を、87.5%の割合で収集することができた。この時代のものでは、販売元の現マガジンハウス社を除いて、日本の図書館、教育機関の中では最高の保有数と思われる。また、流行歌の歌詞研究のため、『平凡』の付録等の収集も同時に行った。次年度以降は、創刊号(1945年刊行)から1950年までの『平凡』も視野に入れつつ、現在未入手のものを継続して収集する予定である。 2.について:収集した『平凡』に関する表紙と目次は、すべてコピーをとり終わっており、今年度の目標はほぼ達成された。 3.について:『平凡』本体の収集が完了していないこと、2.および4.の作業で人件費が不足したことが原因で、いまだ手つかずの状態である。次年度以降の課題としたい。 4.について:約5万2000人の『平凡』読者名簿のデータ化は約半数が完了した。次年度以降は、残りを入力した上で、作成済みのデータを点検しつつ、データの分析を行う予定である。 5.について:雑誌『平凡』を主として購入したため、予算の関係上、本年度は、DVDを若干収集した程度にとどまった。次年度以降、本格的な収集を開始する予定である。 6.について:研究会は、2002年5月31日(金)(参加者4名)、7月5日(金)(7名)、9月20日(金)(8名)、2003年3月7日(金)(9名)の計4回を開催し、歌謡曲・映画・大衆小説というジャンル別と、セクシュアリティ・社会意識・人間関係の意識といったテーマ別との分類とを組み合わせ、ジェンダーの観点から各自が読み解く作業を行った。さらに、2002年9月13日(金)〜14日(土)、および2003年1月24日(金)〜25日(土)の4日間にわたり、データ分析の専門家から読者名簿のデータ化に関するレクチャーを受けた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 成田龍一: "歴史意識の80年代と90年代"歴史学研究会編『歴史学における方法的転回』. 284-294 (2003)
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[Publications] 成田龍一: "歴史叙述のなかの歴史意識"歴史学研究会編『歴史学における方法的転回』. 309-324 (2003)
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[Publications] 成田龍一: "ナショナルヒストリーヘの「欲望」"森明子編『歴史叙述の現在』. 170-193 (2002)
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[Publications] 吉澤夏子: "構成主義と他者の問題-ルーマンのラディカル構成主義とは何か"三田社会学. 7号. 17-24 (2002)
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[Publications] 吉澤夏子: "フェミニズム『第二の性』(ボーヴォワール)"論座. 6月号. 210-214 (2002)
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[Publications] 吉澤夏子: "ジェンダーは語り得るか(浅野智彦氏との対談)"大航海. No.43. 196-213 (2002)
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[Publications] 吉澤夏子: "世界の儚さの社会学-シュッツからルーマンへ"勁草書房. 206+viii+Xiii (2002)