2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14594030
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Research Institution | Kyoto Human Rights Research Institute |
Principal Investigator |
福田 雅子 財団法人世界人権問題研究センター, 研究第4部, 部長 (40280680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有澤 知子 大阪学院大学, 法学部, 助教授 (60247864)
阿久澤 麻理子 姫路工業大学, 環境人間学部, 助教授 (20305692)
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Keywords | 性別職務分離 / ジェンダー / 男性保育士 / 女性消防士 |
Research Abstract |
男女共同参画社会基本法は、男女が性にかかわりなく個性と能力を十分に発揮できる社会の実現をめざし、雇用における男女の均等な機会と待遇の確保を目標としている。 本研究は男女の職務・職域分離の現状と課題を明らかにするために、女性消防士・男性保育士--それぞれ職域全体の1%--に焦点をあて、職に就いた動機、意識形成の基となった成育史、両性の協調による職業能力の向上などを調査し、職場におけるジェンダー・コンフリクトなどを研究・その課題を明らかにするものである。 2か年計画の2年目の今年度は、京都府・京都市・大阪府・大阪市の消防士に1498通のアンケートを送付し、1035通(うち1通は全面無回答)が返送された。また前年度に実施した保育士養成専門学校の学生、保育所の経営者、保育士に配布したアンケートも、最終的に、363通、170通、372通が返送された。 これら全てをSPSSで多角的に分析し、男性と女性のジェンダー意識の違い、その違いが男性保育士や女性消防士の採用にどのような影響があるのかなどを分析した。全てのアンケートに自由記述欄を設け、回答者の6割近くが何らかのコメントを記述した。そこにもアンケートでは分からない本音が書かれており、別個に分析した。 女性消防士に関しては、2月に「女性消防職員の採用、職域拡大等に係る留意事項について(通知)」が出された。また3月には、「女性消防職員の警防業務への従事に係る留意事項について(通知)」が出され、重量物の解釈、一般的な建物火災の警防業務への従事について、セクシュアル・ハラスメント防止策、妊産婦の取り扱い、職場環境の整備などに言及している。 成果を報告書にするべく、現在まとめている。
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