2004 Fiscal Year Annual Research Report
保健医療NGOが地域・国に及ぼす政治、経済、社会的影響と今後の活動課題
Project/Area Number |
14597010
|
Research Institution | Seisen University. |
Principal Investigator |
鈴木 直喜 清泉女子大学, 文学部, 助教授 (10338577)
|
Keywords | 東ティモール / NGOs / プライマリーヘルス / アクション調査 / 国際開発 |
Research Abstract |
今年度で、本研究は、3年目に入った。初年度は、東チモールにおいて、保健医療プロジェクトを実施している日本のNGOであるSHARE(国際保健協力市民)との協力関係がある程度築き、活動への協力と調査準備を平行して進めた。2年目である昨年度は、SHAREの理事になり、積極的に活動運営に関わりながら、現地での活動と、それによる地域社会への影響を、活動の当事者という視点で考えた。また、分析の枠組みを構築するために、文献調査や専門家との意見交換も実施した。今年度は、現地での(1)参加型調査、(2)先行研究調査の継続と分析手法調査、(3)学会での発表を通した専門家との意見交換を実施した。 (1)今年度の現地調査は、2004年の夏を予定していたが、出発1週間前に、病気をわずらったため急遽夏の予定をキャンセルし、2005年2月に現地調査を実施した。現地では、SHAREスタッフを中心にインタビュー調査を実施し、今までの活動が、異なる立場の人々にどのように理解されるかを把握した。また、SHAREスタッフとの話し合いを通して、今までの活動プロセスから学べるものを抽出し、医療トレーニング活動が地域社会に与えてきた影響を理解した。また、任期を終えて帰国した現地代表や、一時帰国のスタッフに対してもインタビュー調査を実施した。 (2)NGO活動が、どのように地域の政治、経済、社会に影響を及ぼすかに関して、他の事例と比較研究をするためにNGO活動が盛んなフィリピンとタイを訪ね、それぞれの国でのNGO活動や、その地域への影響を調査研究した。 (3)2004年10月にアメリカ・ポートランドで開催されたAssociation of Collegiate Schools of Planning (ACSP)で、学会発表を行った。タイトルは、"Becoming an Influential Partner of the Ministry of Health : Daily Practices of an NGO in East Timor"。
|