2002 Fiscal Year Annual Research Report
チトクロームcを介さないカスパーゼ9活性化物質のクローニング
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14599009
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
林 日出喜 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (10218589)
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Keywords | チトクロームc / カスパーゼ / アポトーシス |
Research Abstract |
チトクロームc以外の経路でカスパーゼ9を活性化し細胞を死に至らしめる未知の物質をクローニングする目的で、酵母細胞を利用して直接クローニングする方法を開発した。このシステムに適合するようなcDNAライブラリー(2種類のヒト培養細胞mRNAより作成した)で酵母細胞を形質転換した。 結果、全長のカスパーゼ3、全長のカスパ-ゼ4、C末側のAATF(Apoptosis Antagonizing Transcription Factor)、N末側のRIP60(Replication Initiation Region Protein)、全長のRIKEN cDNA 2010001M09類似物質が得られた。断片のみが得られたAATF、RIP60に関してはそれぞれ全長のcDNAsもクローニングした。 酵母細胞で、全長のカスパーゼ3、全長のカスパーゼ4は、カスパーゼ9を介せずに細胞膜にターゲットさせた基質シーケンス(S)を直接切断した。それに対し、C末側のAATF、N末側のRIP60はカスパーゼ9を活性化することがわかり、チトクロ-ムCを介さないカスパーゼ9活性化物質のクローニングに於いて、このシステムの有用性が証明された。 AATFはその名の通り、D1k(DAP like kinase)、Par-4(Prostate apoptosis response gene 4)によるアポトーシスを抑制する分子として1999年にPageらによりクローニングされたものである。今回の私の解析により、C末側のAATFはカスパーゼ9を活性化するが、全長及びN末側のAATFはカスパーゼ9を活性化しないことがわかり、この分子は何らかのメカニズムでアポトーシスに向かわせる(カスパーゼ9を活性化する)か、アポトーシスを抑制するか決定していると考えられた。現在、このスイッチのメカニズムを解析している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Matsuo, K.: "Involvement of cholinergic neurons in orexin-induced contraction of guinea pig ileum."Eur. J. Pharmacol.. 452・1. 105-109 (2002)
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[Publications] Kaibara, M.: "Identification of human Kir2. 2 (KCNJ12) gene encoding functional inward rectifier potassium channel in both mammalian cells and Xenopus oocytes"FEBS Lett.. 531・2. 250-254 (2002)