2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14607004
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
片峰 茂 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40161062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂浦 克美 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (00263012)
金子 清俊 国立精神神経センター, 神経研究所, 部長 (10251513)
小野寺 節 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90012781)
福岡 伸一 京都大学, 食量科学研究所, 助教授 (20183923)
堀内 基広 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (30219216)
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Keywords | プリオン / プリオン蛋白 / 神経変異 / 培養神経細胞 / 抗体 |
Research Abstract |
本邦におけるプリオン研究者の情報交換の促進と将来の共同研究プロジェクト立ち上げのための準備を目的に本研究を遂行した。情報交換に関しては、平成14年10月21日に長崎において班会議を開催し、班員に加えて数名の内外のプリオン研究者による情報交換と討議の場をもった。その結果、個々の班員間の往来及び研究材料の共有などのいくつかの実が挙がっている。例えば、片峰と小野寺は各々が開発したプリオン蛋白遺伝子に関わる遺伝子改変マウスと培養細胞株を共有することにより、プリオン病神経変性の機構解明へ向けた共同研究の進展が図られた。 準備研究に関しては、プリオン研究進展に極めて大きな意味をもつ種々のモデル動物、細胞株、抗体、解析システムの開発が行われ、将来の大型共同研究プロジェクトへの準備は整ったと考えられる。以下に特筆される成果を挙げる。 (1)プリオン持続感染細胞株の樹立(片峰) (2)プリオン類似蛋白(Dpl)遺伝子トランスジェニックマウスの樹立(片峰) (3)プリオン蛋白(PrP)と相互作用をする分子の同定法の開発(堂浦) (4)異常プリオン蛋白(PrPSc)に特異的立体構造を認識する抗体の確立(堀内) (5)不死化によるPrP欠損神経細胞株の樹立(小野寺) (6)PrPの細胞内挙動の顕微鏡下での追跡法の確立(金子) (7)タンパク質の2次構造変換定理の発見(柳川) (8)微量核酸(RNA)同定法の開発(福岡) 本年度は、他領域との重複などの問題点があり、新規特定領域への申請は見送ったが、本研究の成果を基礎に来年度以降の申請へむけ、さらなる体制整備を行う予定である。
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