2002 Fiscal Year Annual Research Report
通級指導教室における言語障害児への生活充実指向型教育支援プログラムの構築
Project/Area Number |
14651065
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Research Institution | The National Institute of Special Education |
Principal Investigator |
牧野 泰美 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 主任研究官 (80249945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 勘由 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 室長 (30280572)
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Keywords | 通級指導教室 / 言語障害 / 個別支援プログラム / 生活の充実 |
Research Abstract |
通級指導教室における言語障害児への支援に関しては、従来、子どもの言語症状の改善や、言語能力の伸張を図ることが主要な目標とされ、それに向けてのいわゆる治療教育的なプログラムは、これまでの実践研究の蓄積によりある程度構築されてきている。しかし、症状の改善が困難な場合もあり、言語障害を受容しながら生き生きとしたコミュニケーションをする、言語障害の改善にいたらなくても本人の暮らしにくさが解消される、といったことへの支援、すなわち生活充実指向型の支援が必要であり、それに向けたプログラムの構築が本研究の目的とするところである。本年度は研究の初年度に当たり、まず、通級指導教室におけるこれまでの言語障害児への支援に関する実践研究・実践報告を収集し、その中から生活充実指向型の支援内容を抽出する作業を行った。週に一度の指導を基本とする通級による指導の性格・症状を改善する、治す、ということが第一の目標にされやすい傾向、等から、現段階においては充分な資料が得られたとは言い難いが、子どもの障害観ないし自己観、周囲との関係、子どもの暮らしの要素、等を支えたり拡げたりすることに視点をおいた実践を抽出することができた。また、各地域の言語障害通級指導教室の中からいくつかの教室を訪問調査し、子どもの実態と支援内容、その中での生活充実指向型の支援の実際を収集するとともに、生活充実志向型の支援が必要と思われる事例を抽出した。次年度は、継続して文献資料の収集・整理・考察を行うとともに、今年度抽出した各事例における支援プログラムの試案、及びその実践経過の収集・検討を進めたい。さらに、通級指導教室担当者による協議会を開催し、この課題に向けての実践担当者同士の議論を通した知見を収集する予定である。
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