2002 Fiscal Year Annual Research Report
18世紀後半のフランスにおける文化的コンテクストの研究-La Correspondance litteraireの解析を基礎として
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14651087
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
佐野 泰雄 一橋大学, 大学院・言語社会研究科, 教授 (60126076)
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Keywords | フランス文学 / 西洋史 |
Research Abstract |
本研究は18世紀後半のフランスの手稿雑誌Correspondanc litteraireの記事を調査分析し、その結果をデータベース化すること、それを用いて当時の文化的コンテクストを可能な限り包括的に記述することを目的としている。第1年度に当たる平成14年度の作業としては、まず、データベース構築の基礎である入力項目を確定し、そのうえで、記事の読解から得られた情報の入力を開始した。すなわち、〔記事の批評の対象となる作品/事象〕、〔作者〕、〔発表(作品)/出現(事象)年月日〕、〔Correspondance littrraireの発行年月日〕、〔批評内容・賛美的〕、〔批評内容・批判的〕、〔引用作品/事象〕、〔キーワード〕の入力項目を設定、3人の研究補助員の協力を得つつ研究代表者の責任において記事を読解し、これらの項目に関する情報を抽出して入力するのである。平成14年度末までに、おおよそ4年分410のデータを入力集積した。本研究の目的は、18世紀後半のフランスの文化的コンテクスト-すなわち、諸主題群に関する、さまざまな社会グループの言説の配置-の解明にあるが、当時の知識人グループのひとつの潮流を代表するCorrespondance litteraireの執筆者たちが、文学、歴史、政治、演劇、音楽、造形芸術などの領域で、どのような反応を見せるかを精査することにより、かれらの批評の基軸が少しずつ明らかになるとともに、Correspondance litteraireの読者たち、すなわち文化情報受容者たちの期待の地平も姿を明確にしつつある。
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