2002 Fiscal Year Annual Research Report
高温超電導電磁石を用いた偏極イオン源高輝度化の研究
Project/Area Number |
14654045
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
畑中 吉治 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (50144530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若狭 智嗣 大阪大学, 核物理研究センター, 助手 (10311771)
二宮 史郎 大阪大学, 核物理研究センター, 助手 (80304062)
酒見 泰寛 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (90251602)
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Keywords | 高温超電導 / 電子サイクロトロン共鳴 / 偏極イオン源 / ソレノイド磁石 / 永久磁石材六極磁石 / クライオスタット / プラズマ閉じ込め |
Research Abstract |
本研究では、偏極イオン源の高輝度化に高温超電導電磁石を応用するための開発研究を行っている。原子線型偏極イオン源は、電子サイクロトロン共鳴(ECR)型電離器を採用することにより、近年、著しく性能が向上した。ECR型イオン源では、その動作周波数を上げることにより、性能が向上することは良く知られている。一方、偏極イオン源では、壁面における減偏極を避けるため電離領域の内径を大きくする必要があり、常電導コイルでは消費電力が大きくなり困難であった。本研究では高温超電導コイルを用いて、消費電力の低減を行う。高温超電導コイルの研究は、近年目覚しく進展しており、電磁石への応用はそれ自体が興味ある研究である。 本年度は、高温超電導コイルを用いたソレノイド磁石を設計・製作しECRプラズマ生成に応用するための基礎研究を行った。 1.ECRプラズマ生成に必要な磁場配位が得られるコイルの幾何学的配置を有限要素法数値計算で求めた。求められた配置での高温超電導コイルに働く電磁気力のシミュレーション解析を行いコイルの支持方法、それにともなう熱流入を解析した。 2.高温超電導線に流せる臨界電流値は、線材に掛かる磁場強度と温度で制限される。必要な磁場強度を得られるようソレノイドコイルのターン数と内外径を決定した。 3.上記設計に基づき、ビスマス2223高温超電導線を用いてコイルを製作した。 4.製作したコイルの電流-電圧測定を液体窒素温度で行った。測定結果から、設計仕様を十分満足していることを確認した。昇温、冷却による性能劣化も認められなかった。 5.ECRプラズマ真空槽、クライオスタットの設計・製作を行った。 6.永久磁石材による六極磁石の磁場計算、設計を行い、ソレノイド磁場と組み合わせて、プラズマ閉じ込めの条件を求めた。
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