2002 Fiscal Year Annual Research Report
2元系ネプツニウム化合物NpX_3の単結晶育成とその基礎物性
Project/Area Number |
14654057
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
本間 佳哉 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00260448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 朝雄 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (20281983)
李 徳新 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (40281985)
塩川 佳伸 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (50111307)
山本 悦嗣 日本原子力研究所, 先端基礎研究センター, 副主任研究員 (50343934)
芳賀 芳範 日本原子力研究所, 先端基礎研究センター, 研究員 (90354901)
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Keywords | アクチナイド / f電子 / 強相関 / 超ウラン元素 / 電子物性 |
Research Abstract |
超ウラン元素固体物質に関して、その固体電子物性の系統的な研究はこれまで我が国では皆無であった。それは超ウラン元素が強い放射性を帯びており、試料の取り扱いは放射線管理された専用設備を有する施設でしか行えないためである。独・カールスルーエ超ウラン研究所ならびに米・ロスアラモス国立研究所でのみ系統的に行われてきた超ウラン元素固体物性の研究を金属材料研究所・附属材料試験炉利用施設で開始するための準備を行った。初年度において、原料であるネプツニウム金属を調製するためのグローブボックス、ネプツニウム水溶液の電気分解用セル、ネプツニウムアマルガム熱分解用電気炉・結晶育成用電気炉、多結晶溶解用アーク炉、ドハース・ファンアルフェン効果測定装置、核磁気共鳴分光器、抵抗測定用クライオスタット、比熱測定用クライオスタットを準備した。初年度内に実際にネプツニウムを扱った実験までには到達できなかったが、ウランや希土類を用いた模擬実験を繰り返し、次年度以降安全に実験に着手できる態勢が整った。 水溶液の電気分解用セルではウラン塩酸水溶液を用いてウランアマルガムの調製技術の習得に努めた。また、アーク炉ではURh_3,CeRu_2,CeAl_2等の多結晶試料の作成を試みた。さらに単結晶育成用電気炉(マツフル炉)ではUGa_3,USn_3等の単結晶試料の作成を試みた。また、抵抗測定用クライオスタット、比熱測定用クライオスタットでは標準試料ならびに幾つかのウラン化合物を測定し、温度計の校正、計測プログラムの改良等を行った。 以上のように初年度において実験環境の整備はほぼ完了したが、本研究課題に直接関係する成果は次年度以降に持ち越しになった.
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