2002 Fiscal Year Annual Research Report
リン酸化タンパク質を捕捉する機能性分子の開発とプロテオーム研究への応用
Project/Area Number |
14654147
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大谷 和弘 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (20203820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 政則 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30106801)
小池 透 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90186586)
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Keywords | 生体機能制御分子 / リン酸化プロテオーム / リン酸化ペプチド / リン酸化タンパク質 / プロテオミクス / 亜鉛錯体 |
Research Abstract |
タンパク質のリン酸化は,細胞内の様々な制御機構に関わる共通のメカニズムであり,リン酸基の数やリン酸化されたアミノ酸残基を特定することは,代謝経路や細胞内機能におけるリン酸化タンパク質の役割を知る上で不可欠である。個々のリン酸化蛋白質に対応した抗体を用いる従来の方法とは異なり,本研究ではリン酸基を認識する能力を有する機能性亜鉛化合物を用いたまったく新しいリン酸化蛋白質の分離・精製・検出法の実用化を目指す。本年度はリン酸化蛋白質の分離・精製・検出に適した亜鉛化合物の基本骨格にモノ置換基(カルボキシル基やアミノ基など)を結合させて誘導体を合成した。それらは,アガロースなどのポリマーへの固定化が可能である。固定化したポリマーを使ったリン酸化タンパク質のアフィニティークロマトグラフの結果,リン酸化の度合いに応じた分離が可能であることが明らかとなった。また,新規に合成した化合物の物理化学的性質(亜鉛錯体の溶液内平衡反応や溶解度など)ついて,分光分析,pH滴定法,電気泳動法などにより詳しく検討した。TOF-MS分析においてもリン酸化合物と亜鉛化合物との複合体の分析ピークを検出できる詳細な条件を調べた。さらに,亜鉛の64や68同位体を用いることによって,リン酸化の数やリン酸化合物を選択的に質量に差によって分析できる質量分析システムの開発にも成功した。現在,リン酸化タンパク質を選択的に染色可能な蛍光試薬を合成中である。
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Research Products
(1 results)