2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14655014
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
武笠 幸一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00001280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 和彦 産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 総括研究員
加茂 直樹 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (10001976)
末岡 和久 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60250479)
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Keywords | カーボンナノチュープ / スピン伝導 / スピンプローブ / 非接触原子間力顕微鏡 / 電界放射顕微鏡 |
Research Abstract |
1.カーボンナノチューブを電極間に成長させるためにメタンガスを中心とした簡易型のCVD炉を作製した。カーボンナノチューブのスピン伝導特性を測定するために、磁性体電極間にカーボンナノチューブが接続された試料の作製条件を探った。スピン偏極電子伝導特性を調べるための試料作製プロセスの検討を行ったとともに、Fe薄膜を触媒としたカーボンナノチューブ成長条件を調査した。 2.原子間力顕微鏡用シリコン探針の先端部分に単層カーボンナノチューブを成長させ、これを非接触原子間力顕微鏡(NC-AFM)の探針として用い、Si(111)7×7表面観察を行った。真空中で脱ガス操作を行った後、超高真空NC-AFMで測定を行った。単原子ステップおよびコーナホールの観察はできたが、これまでに、原子分解能は得られていない。また接触電位差測定を行ったところ低仕事関数を示す結果が得られている。 3.また、単一カーボンナノチューブからのスピン偏極電子放射の実験を行うため、電子線スピン偏極度測定用のモットスピン分析器の準備を行い、スピン分析器に接続用の電界放射顕微鏡(FEM)を作製した。スピン測定を行う前に先端部分の清浄化状態を確認するために、FEMによる単層カーボンナノチューブの表面仕事関数測定を試みているが、他の研究報告で得られている値は現時点では得られていない。
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