2002 Fiscal Year Annual Research Report
スパッタ法によるアルカリ金属ドープカーボンナノチューブ形成メカニズムの研究
Project/Area Number |
14655019
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
本多 信一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90324821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 光浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70185817)
尾浦 憲治郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029288)
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Keywords | CNT / バイアススパッタ法 / カーボン粒子のエネルギー / 大面積均一成長 / 密度制御 / 混合ガス / 窒素 / イオンエネルギー |
Research Abstract |
本研究では、従来の熱フィラメントスパッタ法によるカーボンナノチューブ(CNT)作製とは異なる、スパッタ法によるCNT作製技術を新たに開発した。汎用のRFマグネトロンスパッタ装置に基板バイアス電圧ユニットを装着することにより、基板に供給されるカーボン粒子のエネルギーを制御することが可能となり、従来の熱フィラメントスパッタ法と比較して、(1)基板に供給されるカーボン粒子のエネルギーの制御が容易である、(2)基板全面に対してエネルギーを制御できるため、基板全面に均一にCNTを成長させることが可能であるなどの特徴を持つ。 基板バイアス電圧を変化させて行った実験では、表面形態が基板バイアス電圧に大きく依存し、CNTの垂直配向性、高い密度という点で最適な基板バイアス電圧が存在するということが分かった。スパッタガスに窒素を導入して行った実験では、導入窒素分圧が小さくなるにつれてCNTの密度が減少することが分かった。この結果は、導入する窒素量を変化させることによってCNTの密度を制御できるということ示唆している。混合ガスによるCNTの密度制御は、従来から用いられている手法(フッ酸処理、プラズマ処理、触媒金属の膜厚変化等)とは異なる新しい手法であると言える。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 本多信一他8名: "マグネトロンスパッタ法を用いたカーボンナノチューブ直径及び密度制御"真空. 45. 293-296 (2002)
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[Publications] K.Oura他6名: "Study of Electron Field Emission and Structural Properties of Nanostructured Carbon Thin Films Deposited by Hot-filament-assisted Reactive Sputtering using Methane Gas"Vacuum. 66. 239-243 (2002)
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[Publications] M.Katayama他7名: "Formation of Carbon Nanofiber Films by RF Magnetron Sputtering Method"Physica B. 323. 347-349 (2002)
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[Publications] S.Honda他8名: "Method for Aligned Bamboo-like Carbon Nanotube Growth using RF Magnetron Sputtering"Jpn. J. Appl. Phys. 42. 713-715 (2003)