2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14655034
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
守屋 正 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (50087227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森崎 重喜 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (50106613)
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Keywords | 石英ファイバー / 超音波 / 可とう性伝送線路 / 医用工学 / 診断 |
Research Abstract |
本年度は主に次のような実験的研究を行った。 (1)伝送線路の改良:石英ファイバーの強度を高めるために、ファイバーの表面にアルミニウム、カーポン層(厚さ70nm及び220nm)等の各種保護層を設け、減衰定数や分散特性などの音響特性を実験的に検討した。アルミニウムや金等の金属系の保護層は容易に形成できたものの、カーボンナノチューブを用いた保護層の形成は困難であった。金属系の保護層の場合、1-3MHzの周波数帯では減衰定数が比較的小さいためこの周波数帯におけるエネルギー伝送には使用可能であるものの、20MHz帯では15dB/mになる。従って、パルス圧縮システムにおける送受信号分離などへの応用には適さないことが分かった。(2)30から50MHz帯における超音波の伝送:石英棒中を伝播するポッシャマー・クリーナ波のL(0,3)モードを用いて30MHz及び50MHz帯の超音波の伝送を確認した。水中でPVDFを用いた収束型振動子により発生した超音波をファイバー端面に収束して伝送し、ファイバー端面からの反射信号を受信した。(3)2MHz帯における伝送:超音波高エネルギー伝送による治療方法の開拓のために、直径40mmの大口径の振動子から発生した超音波を、アルミブロックで収束後さらに石英ファィバーへ効率よく変換する方法を実験的に検討した。急峻なテーパ形状の熔融石英棒に振動子を接着し、他端には直径125μmの石英ファイバーを融着した。このシステムを用いることにより10dB程度の高効率な変換が可能であることが分かった。
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