2002 Fiscal Year Annual Research Report
ナノデバイス用基板としての超薄膜SOIウエハの開発
Project/Area Number |
14655059
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森 勇蔵 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00029125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 泰久 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40252598)
山村 和也 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60240074)
山内 和人 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10174575)
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Keywords | SOI / プラズマCVM / 大気圧プラズマ / 数値制御加工 / ラジカル |
Research Abstract |
当該研究グループにおいては、大気圧プラズマ中の高密度のラジカルを用いて化学的に除去加工を行う、プラズマCVM(Chemical Vaporization Machining)の開発を精力的に行っており、COE大阪大学・超精密加工研究拠点における研究成果として、直径8インチまでのウエハや非球面ミラー等を加工するための数値制御プラズマCVM加工装置を完成させている。本研究の目的は、数値制御プラズマCVM加工装置を用いて、新しいナノデバイスを実現できる可能性のある、10nm以下のSOI(Silicon on Insulator)層を有する超薄膜SOIウエハを試作し、その基板としての評価を行うと共に、試作した超薄膜SOIウエハにナノデバイスを形成してその動作特性を評価することである。 今年度はまず、良好な加工量の再現性を得るための試料保持用ジグを作製し、加工条件の検討を行った。ナノメートルオーダの数値制御加工を行う場合、極めて微小な加工速度条件で加工する必要がある。加工速度を変えるパラメータとして最も重要なものは投入電力とガス組成であり、これらの検討を詳細に行い、安定に微小な加工を行うことのできる条件を検討した。また、数値制御加工を精度良く行うためには、前加工膜厚分布を高精度に計測する必要がある。膜厚分布の計測には分光エリプソメータを用いているが、分光エリプソメータを用いたナノメートルオーダにおける測定精度について、分光エリプソメトリの解析ソフトを用いたシミュレーションによって検討し、十分な精度を有することを確認した。 上記の実績に基づき、来年度は、SOI層厚さが10nm以下であるような超薄膜SOIウエハを試作するとともに、薄膜化したSOIウエハのナノデバイス用基板としての評価を検討してゆく。
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