2003 Fiscal Year Annual Research Report
細胞配置操作用マイクロマニピュレーション技術の基礎研究
Project/Area Number |
14655062
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
堀江 三喜男 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (00126327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 真人 東京医科歯科大学, 生体材料研究所, 助教授 (90301803)
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Keywords | 細胞配置操作 / マイクロマニピュレーション / パンタグラフ機構 / 樹脂製大変形ヒンジ / 動的位置決め誤差 / 射出成形 / シリコン異方性エッチング / 2層穴位置決め機構 |
Research Abstract |
任意の細胞を任意の位置に配置可能とする細胞配置操作用マイクロマニピュレーション技術の確立のために,以下の二つの方式(1)細胞高速操作方式,(2)面内一括吸着方式を考案した.(1)の方式では,大変形ヒンジとリンクの一体化高分子製パンタグラフ機構のエンドエフェクタの先端出力軌跡として,従来のコの字形ではなく,逆U字形を利用するピックアンドプレイス作業軌跡を与え,動的出力誤差のきん少化に成功している.このマニピュレータを用いれば,高精度位置決めが可能なため,細胞を順次一つずつ高速操作が可能である.ただし,マニピュレータ先端にはピペットをとりつけて,テフロンチューブと結合させ,さらに空気吸引装置によりピペット先端で細胞を把持できるシステムを提案,そのための先端内径が2μmのガラス製ピペットシステム作りを加熱温度60.4℃。70。5℃,102℃として行い実現した.(2)の方式では,異方性エッチングにより作製した多数の穴のあいてる2枚のシリコン基板を重ね,それぞれをXY運動させ,上面には細胞,下面からは空気吸引することにより,穴の重なる箇所を2枚のシリコン基板の移動量により変えて,2枚で数種類の細胞を1枚の平面上に並べることができる。2枚のシリコン基板をフィルタと考えれば,2枚のフィルタの製作精度と位置決め精度を向上させることにより,数百種類の細胞を1枚の平面上の任意の位置に細胞配置が可能となる.このために,<111>,<100>および<110>のシリコン基板を検討し,フィルタAの穴径は5μmで100μmピッチ,フィルタBでは,穴径30μmで4パターン,隣合う穴との距離が10μmのものを提案,その2枚のフィルタを圧電アクチュエータで駆動させる2層の位置決めテーブルを製作したものである.現時点では,細胞の吸着までには至らず,今後の研究につなぐこととした.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Mikio Horie, Masaru Tomimatsu, Daiki KAMIYA: "DURABILITY OF LARGE-DEFLECTIVE HINGES IN MOLDED PANTOGRAPH MECHANISMS WITH HINGES AND LINKS"Proceeding of the 5th International Conference on Electronics Materials and Packaging-EMAP2003,ISBN:981-05-0078-5. 164-169 (2003)
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[Publications] Mikio HORIE: "Durability of Large-Deflective Hinges in Molded Pantograph Mechanisms with Hinges and Links"Proceeding of the 6^<th> International Workshop of the Department of Mechanical Science and Engineering. 39-48 (2003)