2003 Fiscal Year Annual Research Report
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14655082
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
植田 洋匡 京都大学, 防災研究所, 教授 (70026186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 裕彦 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60263159)
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Keywords | 二重拡散対流 / ケルビン-ヘルムホルツ渦 / ソルトフィンガー型対流 / 拡散型対流 / ケルビン-ヘルムホルツ不安定 / 砂嵐 / キャッツアイ / 黄砂 |
Research Abstract |
二重拡散対流及び二重拡散が生じている場合のK-H渦、及びそれらを伴った重力流の挙動を調べた。室内実験と数値実験を継続して実施し、二重拡散対流およびそれを伴った重力流のダイナミックス(動力学)の研究を行った。次に、応用研究として、二重拡散を伴う典型的な重力流である砂嵐の術用モデルの確立を目指した。 (1)二重拡散対流とそれに伴うケルビン-ホルムヘルツ(K-H)渦の挙動 1)二重拡散対流の研究 初期場として熱と塩分など拡散係数の異なるもので静的に安定な密度場を形成させると、時間経過と共に拡散速度の相違によって局所的に浮力が発生して不安定を起こして二重拡散対流が発生する。この二重拡散対流には2種類ある。拡散係数の小さい塩分と、高温の熱が上にある場合の対流をソルトフィンガーと呼び、その逆の場合を拡散型と呼ぶ。本研究では、これまでの研究で決着のついていない2つの問題を扱った。一つは熱および塩分の鉛直方向の対流フラックスの比がどのようになるか、もう一つは拡散係数自体の比が1に近い場合の二重拡散対流の極限的な挙動である。 2)二重拡散を伴う重力流のダイナミックス 上記水槽を種々の角度に傾斜させると、上層の流体は上下方に、下層流体は下方に流れてK-H不安定を起こしK-H渦が生成する。しばらくすると二重拡散対流が発生し,K-H渦を変形させる。実験は、Thorpoらのものと同様であるが、本実験では熱と物質の移動が共存し、それらが共に浮力効果を持つところが異なる。 (2)砂嵐ダイナッミクスの実用モデル 砂嵐は巻き上がった砂で高密度になった空気塊の重力流である。日中は、高温の砂により、熱と粒子の二重拡散を伴った重力流になる。本研究では、これの数値モデルを作成し、観測結果で検証しながらその挙動を調べた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ueda, H., Fului, T.et al.: "Eddy diffusivity and its stability dependence in clear free atmosphere measured by MU radar system"J.Atmos.Sci. and Proc. International Workshop of Flow and Dispersion Phenomena, 3-5 Sept.. (in press). (2003)
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[Publications] Ueda, H., Andoh, K.: "Kelvin-Helmholtz billows associated with double diffusion effects"Phys.Fluids. (in press). (2003)