2004 Fiscal Year Annual Research Report
動的生体物性を用いる3次元自己再生軟骨組織の移植性事前診断法の開発
Project/Area Number |
14655089
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
小沢田 正 山形大学, 工学部, 助教授 (10143083)
|
Keywords | 動的生体物性 / 3次元再生軟骨 / マイクロセンサー / 移植性診断 / 振動 / やわらかさ / 無侵襲計測 / 微小組織 |
Research Abstract |
微小ピエゾ振動子を利用し,微細な3次元再生軟骨組織の動的力学特性を検知し得る無侵襲プローブセンサーシステム及びこれを用いた再生軟骨の移植性評価法を開発するために,本研究の最終年度である本年度は以下の手順で研究を遂行した. 1.ピエゾマイクロプローブセンサーの高精度化: ピエゾ素子を利用した微小振動子とこれに付随する触覚プローブから成るシンプルな構造を有するマイクロプローブセンサーの開発を行った.振動子先端のニードルプローブを材料的,形状的に最適化させ,またより一層の小型化をはかり,被測定体に接触させた場合の振動子のインパルス応答を高精度に測定可能とする改良を行った. 2.計測システムの構築: 独自に開発した周辺環境制御用フローチャンバーを有する倒立型位相差顕微鏡とマイクロマニピュレーター複合体に,上記センサーを組み込むことにより,顕微鏡下で3次元微細組織の動的力学特性計測が可能なシステムを構築した. 3.研究結果: このセンサーシステムを用い,再生医工学への応用として,骨膜片を付加したウサギの再生軟骨の培養過程における硬化の度合いを培養期間ごとに計測した.この力学的な計測結果と生化学的な計測結果とを比較し,移植性評価法としての有用性を確認した.すなわち,力学的計測結果から実用的に移植に耐えうる再生軟骨は,12〜14週の培養期間を必要とすることが分かった.
|
Research Products
(6 results)