2002 Fiscal Year Annual Research Report
誘電泳動力を用いたゲル・固体ハイブリットPTC限流素子の基礎研究
Project/Area Number |
14655109
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
大塚 信也 九州工業大学, 工学部, 助手 (60315158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 健 九州工業大学, 工学部, 客員教授
趙 孟佑 九州工業大学, 工学部, 助教授 (60243333)
匹田 政幸 九州工業大学, 工学部, 教授 (40156568)
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Keywords | 誘電泳動力 / PTC限流素子 / ゲル状マトリックス / オン抵抗 / オフ抵抗 / 部分放電特性 / 高周波電源 |
Research Abstract |
本研究は、マトリックスに液体あるいはゲル状材料を、導電性フィラーに固体粒子を用いるハイブリッドPTC(Positive temperature coefficient)限流素子の開発・実用化に向けた先導研究である。即ち、従来の固体マトリックスに代わり液体あるいはゲル状マトリックスと固体導電性粒子によりハイブリッドPTC限流素子を構成し、導電性粒子の蒸発・散開による限流動作ならびに誘電泳動力を用いて導電粒子を効率よく自動的に電極間に捕集することで通電状態を繰り返し実現しようとする独創的な発想に基づくものである。 本年度は、まず任意波形発生装置と高周波電圧増幅器による任意波形高周波電源を準備し、楔状の微小ギャップ電極間に1〜100μmの導電性粒子を導入し誘電泳動力による粒子捕集を測定できる基礎的な実験装置を構築し、実験系を確立した。更に、本装置を用いて、原理的に誘電泳動力による導電性粒子の捕集とオン状態(通電状態)の実現が可能であることを実験的に示すことができた。これにより、今後ハイブリッドPTC開発の実現可能性の目処を立てた。
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