2002 Fiscal Year Annual Research Report
高演色性白色LED設計データベースの構築と医療工学応用
Project/Area Number |
14655120
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 茂夫 京都大学, 工学研究科, 教授 (30026231)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 順一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (60315942)
川上 養一 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30214604)
|
Keywords | 白色LED / 医用工学 / ゴーグルライト / 固体照明 / パワー照明 / 蛍光体 / 窒化物半導体 / 演色性 |
Research Abstract |
これまでに試作された手術用のゴーグルライトに用いられた白色LEDは,チップサイズが350μmスクエアであり定格駆動で約1.8lm程度の光束である。したがってパワー照明の用途のためには,チップサイズを大きくしてLEDに流せる電流値を大きくすることが必要である。そこで,日亜化学で開発された高出力白色LED(商品名:NCCx002E)を用いて第2世代のゴーグルライトを試作した。チップサイズとして1mmスクエアが用いられており,350mAの定格駆動時に23lmの光束を実現している。このタイプの白色LED8個を高熱伝導性AlNセラミックスにリフロー接合させ,さらにこのセラミック基板の裏面にAl製の放熱フィンとマイクロファンを設けることでパワー白色LEDモジュールを作製し,これをLEDゴーグルの両端に取り付けて構成した。この装置からは,約450lmの光束が得られるので15cm各程度の術屋に集光すれば,単体のゴーグルライトで2万lx (lx=lm/m^2)の外科手術における厚生省の照度基準を達成することができる。医療照明用の白色LEDは,現状では一般用途として開発された素子を流用することで用いられているが,将来はオーダーメイドの照明光源としてのポテンシャルを秘めている。これまでの白色LEDのスペクトルは,InGaN活性層からの460nm付近の青色発光帯とYAG蛍光体からの580nm付近にピークを有するブロードな発光帯から形成されていたため,赤色帯のスペクトル強度が十分でなかったが,新たに開発されたナイトライド系赤色蛍光体を用いた高演色性LEDを用いて,動脈,静脈さらには種々の生体組織の特殊演色評価数をデータベースとして構築することに着手した。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 川上養一, 島田順一, 藤田茂夫: "白色発光素子を用いた外科手術用照明ゴーグルの開発"応用物理. 71・11. 1381-1385 (2002)
-
[Publications] J.Shimada, Y.Kawakami, Sg.Fujita: "Development of lighting goggle with power white LED modules"Proceedings of SPIE, Photonic West 2003. (To be published).