2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14655233
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉川 信一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10127219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 功 室蘭工業大学, 材料物性工学科, 助教授 (50235090)
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Keywords | 窒化鉄 / 微粒子 / 薄膜 / 巨大磁化 / グラニュラー / 磁気抵抗 |
Research Abstract |
酸化物を凌ぐ優れた機能性が期待される金属窒化物の薄膜化が、物性評価および応用において重要である。巨大磁化をもつ窒化鉄Fe_<16>N_2は熱的に準安定な結晶相であり、MBE法などの様々な薄膜法でも純粋な単一相は生成しなかった。本研究では窒化鉄を中心とする金属窒化物の薄膜を低温窒化法によって作成し、それらを磁気応用する可能性について検討した。 (1)粒子径100nmのα-Fe微粉末を130℃で100時間アンモニア窒化することによって、高純度で結晶性の良いFe_<16>N_2を得ることができた。室温での飽和磁化の値は225emu/gで、窒化前のα-Feよりも16%増加した。メスバウアスペクトルにおける強磁性成分の内部磁場値から計算される平均磁気モーメントは2.52μ_Bであった。常磁性成分が約19%残っており、これらの値から推測すると、更に高純度化することによって270emu/g程度の飽和磁化を実現できることが明らかになった。 (2)高周波出力100Wでスパッタ成膜したα-Fe薄膜は、成膜時間が短くなるほど、Fe_3Nの生成する窒化温度が、160℃まで低温化することが明らかになった。しかしFe_<16>N_2の生成は見られず、スパッタ膜は緻密なためにFe_<16>N_2の生成が阻害されていると考えた。そこで鉄カルボニルを界面活生剤を加えたオクチルエーテル中で熱分解し、得られたα-Fe微粒子を石英基板にディップコートした微粒子分散薄膜を窒化すると、Fe_<16>N_2の生成する可能性が見られた。 (3)Alチップを分散したFeターゲットを窒素雰囲気中にて高周波スパッタして得られるAl_<1-x>Fe_xN(x=0.69)薄膜を水素気流中400℃でアニールし、α-Fe微粒子がAINマトリックス中に分散したグラニュラー薄膜を得た。この薄膜は室温では0.82%、77Kでは2.16%のトンネル磁気抵抗効果を示した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 山田 篤: "低温窒化法によるFe_<16>N_2の合成"粉体および粉末冶金. 49. 701-705 (2002)
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[Publications] K.Adhikary: "Substitution effect of (Zr_<1-x>Nb_x)NCl solid solution (0【less than or equal】x【less than or equal】1)"J.Mater.Sci.Lett.. 22. 297-298 (2003)
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[Publications] 河合 愉美: "磁気スピントンネル接合に用いる強磁性Fe-Ni薄膜の作製と磁気的性質"粉体および粉末冶金. 50. 648-652 (2003)