2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14655244
|
Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
坂輪 光弘 高知工科大学, 工学部, 教授 (40299376)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今西 隆男 高知県立森林技術センター, 総括主任研究員
|
Keywords | 古紙 / 炭化 / きのこ / 担子菌 / 菌糸 / 菌根菌 / 白色腐朽菌 |
Research Abstract |
古紙などを炭化する過程で,植物や菌糸の生育に大切な気孔の制御が可能になった。炭化前の成形圧がマクロな気孔に大きく影響し、ミクロな気孔(1μm以下)は原料(古紙,古雑紙、柚子の絞り粕など)に依存する。炭化温度では、350℃付近で最も大きな重量減少が起き、400℃以上では重量減少は非常に少なくなる。収縮もほぼ同じであるが,重量減少温度よりやや高温側に移動している。マクロな気孔は200℃付近から生成し,400℃付近で大体生成し終わる。古紙などの炭化では、木材と異なり、生成した炭が酸性になりやすい、これは含まれる灰分の成分の影響であることが判つた。菌糸は一般に酸性を好むので菌糸の生育には望ましい。 食用きのこは、ヒラタケ,エリンギィ、シイタケが従来の生育床であるおがくずと比較して,同じように生育することが判った。同じ担子菌の仲間で、植物の根と共生して樹木の生育を助ける菌根菌も古紙炭に生育することも判った。菌根菌が生育した古紙炭をクロマツの苗の根の傍に置いて、生育状況を調べたところ、180日の生育後、十分な効果があることが判った。 古紙炭のマクロとミクロな気孔の生成機構を明らかにすることができた。この古紙炭に食用きのこ菌,菌根菌が生育することが判った。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 今西隆男, 坂輪光弘: "古紙から造った炭の特性とそれを用いた担子菌類の成長特性"炭素. No.200. 249-254 (2001)
-
[Publications] M.Sakawa, T.Imanishi: "Development of char made from used paper as a bed for plant"Carbon'02 An International Conference on Carbon. 130-131 (2002)
-
[Publications] T.Imanishi, M.Sakawa: "Utilization of Charcoal made from used paper as a basidiomycetes medium"Carbon'02 An International Conference on Carbon. 43 (2002)