2002 Fiscal Year Annual Research Report
誘電体ナノ粒子/機能性高分子ハイブリッドの合成と評価
Project/Area Number |
14655247
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
余語 利信 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 教授 (00135310)
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Keywords | ナノ結晶 / 誘電体 / チタン酸バリウム / 加水分解 / 電気粘性 / 金属 有機化合物 |
Research Abstract |
本研究では、ナノ結晶粒子と機能性有機高分子の界面結合に着目し、有機高分子の構造制御による新規材料の合成を目的とする。本年度は、誘電体ナノ結晶粒子としてチタン酸バリウムを選択し、検討した。チタン酸バリウム前駆体の合成条件と重合条件、その加水分解条件を検討し、粒径を制御したチタン酸バリウムナノ結晶粒子/機能性有機物ハイブリッドの合成を試みた。チタン-有機化合物とバリウム-有機化合物との反応により、目的の元素を含む複合金属-有機化合物を合成することができた。官能基を有する有機分子として、オクチロキシフェノールを選んで、チタン酸バリウム前駆体への導入を検討した。赤外吸収スペクトルやNMRスペクトルで解析した結果、オクチロキシフェノキシ基が、チタン酸バリウム前駆体に結合していることが確認できた。修飾したチタン酸バリウム化合物前駆体を種々の条件下で加水分解、熟成し、有機マトリックス中でチタン酸バリウムナノ結晶粒子の生成を検討した。加水分解条件の選択により、オクチロキシフェノール基が結合したチタン酸バリウムナノ結晶粒子を合成することができた。これらの生成は、X線回折および電子線回折により確認した。 チタン酸バリウムナノ結晶粒子/有機ハイブリッドをシリコンオイルに分散し、購入した粘度計によりその電気粘性特性を測定したところ、直流電場印加により粘度の上昇が観察され、電気粘性挙動が確認できた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] S.Hirano, T.Yogo, W.Sakamoto, S.Yamada, T.Nakamura, T.Yamamoto: "In Situ Processing of Nano Crystalline Oxide Particle/Polymer Hybrid"J. Sol-Gel Science and Tech.. 26. 35-41 (2003)