2003 Fiscal Year Annual Research Report
超微細加工を目的とした真空紫外超短パルスレーザー装置の開発
Project/Area Number |
14655276
|
Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
河仲 準二 特殊法人日本原子力研究所, 光量子科学研究センター, 副主任研究員 (50264362)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪寺 昌一 宮崎大学, 工学部, 助教授 (00264359)
桐山 博光 特殊法人日本原子力研究所, 光量子科学研究センター, 研究員 (40354972)
山川 考一 特殊法人日本原子力研究所, 光量子科学研究センター, 副主任研究員 (40360408)
佐々木 亘 宮崎大学, 工学部, 教授 (30081300)
|
Keywords | 超短パルスレーザー / 真空紫外光 / 超微細加工 / フェムト秒レーザー / エキシマ / 高次高調波 / 放電励起 |
Research Abstract |
本年度は、従来、複雑な数値シミュレーションによって間接的に求められてきた脱励起機構を、シード光をプローブ光として種々の脱励起機構を定量的に直接明らかにし、エキシマ放電装置の最適化を図った。まず、増幅に適した放電装置として長尺(1m)の放電装置を設計・製作し希ガスエキシマ生成量および空間分布を測定した結果、クリプトンエキシマは径方向中心部において10^<16>cm^2程度に高密度生成されていることがわかった。さらに、超短パルス近赤外光の高次好調波を放電部に入射し、その出射光の出力測定により利得係数0.011が見積もられた。得られたデータから反応素過程に基づくエキシマ生成モデルを構築し数値シミュレーションを行ない、ガス圧を10気圧にまであげることで数百μJの増幅出力が得られると予想しており、最適設計を行なった。また、増幅計算から真空紫外光と高次高調波であるシード光との波長は一致していることが必要であることや希ガス圧による波長掃引が予想より少ないことから、超短パルスレーザーの基本波の波長を最適化する必要性があると判断した。Yb:YAGレーザーの発振波長1030nmの7次高調波が最適であると考え、新たにYb:YAG結晶による超短パルスレーザーの開発についても並行してはじめた。既存のYb:YLFレーザーの結晶をYb:YAGに変更して分光測定を行い、高次高調波発生に必要な短パルス発生が可能であることがわかった。また、真空紫外光増幅時の自然放出による増幅光(ASE光)を低減するにはシード光による効率よいエネルギー引き出しが重要である。数値計算からエキシマが十分に生成される時間は数ナノ秒と比較的長く、ASE光低減にはエキシマ生成時に放電部にシード光があることが望ましいことからマルチパス増幅が適していることがわかった。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] J.Kawanaka, K.Yamakawa, H.Nishioka, K.Ueda: "30-mJ, diode-pumped, chirped-pulse Yb:YLF regenerative amplifier"Optics Letter. vol.28. 2121-2123 (2003)
-
[Publications] 西岡一, 河仲準二: "Yb系全固体超短パルスレーザー =半導体レーザー励起・高出力フェムト秒レーザー="光アライアンス. vol.14. 21-25 (2003)
-
[Publications] J.Kawanaka, H.Nishioka, K.Yamakawa, K.Ueda: "Multi-tem-milli-joule operation of diode-pumped Yb:LiYF_4 chirped-pulse regenertative amplifier"Conference on Lasers and Electro-Optics (CLEO) 2003. CWA35 (2003)
-
[Publications] J.Kawanaka, H.Nishioka, K.Yamakawa, K.Ueda: "Spectral control of diode-pumped Yb:LiYF_4 chirped-pulse regenerative amplifier"Conference on Lasers and Electro-Optics Europe (CLEO/Europe) 2003. CH3T (2003)
-
[Publications] J.Kawanaka, H.Nishioka, K.Yamakawa, K.Ueda: "Diode-pumped Yb:LiYF_4 chirped-pulse regenerative amplifier for average power operation"Advanced Solid-State Photonics (ASSP). MC5 (2004)
-
[Publications] S.Kubodera, T.Higashiguchi, M.Kaku, W.Sasaki, J.Kawanaka: "Development of ultrashort pulse vacuum ultraviolet lasers"Proceedings of the fifth symposium on advanced photon research (JAERI-Conf 2003). 14-04 (2003)