2002 Fiscal Year Annual Research Report
CC-FESEMを用いたナノコロイドプローブによるナノ粒子間相互作用の評価
Project/Area Number |
14655283
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
神谷 秀博 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 助教授 (20183783)
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Keywords | 原子間力顕微鏡 / コロイドプローブ / FE-SEM / 粒子間相互作用 / ナノ粒子 / ナノマニピュレータ / コンピュータコントロールステージ / セラミックス微粒子制御 |
Research Abstract |
ナノ粒子間相互作用を原子間力顕微鏡(AFM)により評価するための手法として、AFMの探針にカーボンナノチューブを介してナノ粒子を接着するナノプローブ法の確立を試みた。この手法ではカーボンナノチューブの表面に有する炭化水素にFE-SEMの電子線を照射することで炭素化して結合させる方法を考案した。この方法により、探針先端にカーボンナノチューブの一端を接着し、別の一端にナノ粒子の接着を試みる。このカーボンナノチューブを用いたナノコロイドプローブの作成には、FE-SEM内で高分解能観察をしながら探針やカーボンナノチューブをナノレベルの精度で操作できるナノマニピュレーターが必要である。 本年度は高真空FE-SEM内に設置するナノ粒子採集用マニピュレータを設計,発注し,導入した。本装置は,ピエゾ素子を用いて2軸方向に変位制御が0.5nm刻みで可能なAステージと3軸方向に変位制御が同様の精度で可能であり、さらに回転角も制御可能なBステージから構成されている。FE-SEM内で試作したマニピュレーターが設計した精度で可動することを確認した。 このシステムによりナノプローブを作製するためには、直線性の良いカーボンナノチューブが必要であるが、製造されているカーボンナノチューブは、直線性の良いものは僅かしか得られないため、製造したバルクのカーボンナノチューブから直線性の高いチューブの分離法の検討を進めた。 本年度はさらに,ナノコロイドプローブ作成の前段階として,これまで,本研究グループが開発してきた10μm以上の粒子を用いたコロイドプローブ作成法に改良を施し,1μm前後の粒子をAFM探針に接着したコロイドプローブの作成に成功した。本コロイドプローブを用い,薬剤粒子の相互作用力の測定を実施した。
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