2002 Fiscal Year Annual Research Report
肥料や畜産排水により汚染された地下水に含有する硝酸性窒素除去プロセスの構築
Project/Area Number |
14655289
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
幡手 泰雄 鹿児島大学, 工学部, 教授 (00038051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
愛甲 涼子 鹿児島大学, 工学部, 教務職員 (50244265)
吉田 昌弘 鹿児島大学, 工学部, 助手 (50315397)
上村 芳三 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60160222)
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Keywords | マイクロカプセル / コア / シェル構造 / 脱窒細菌 / 相分離 / 液中乾燥 / 単核構造 / 菌体保護 |
Research Abstract |
H14年度は、脱窒菌体を高効率で包括可能なコア/シェル型多孔性マイクロカプセルの開発を行った。具体的には、液中乾燥法と相分離を組み合わせることで、マイクロカプセル化を行った。手順は以下の通りである。(1)水相中に脱窒細菌を固定化した微粒化アルギン酸カルシウムビーズを含む油相(ポリスチレンを溶解したジクロロメタン(沸点40℃)とイソオクタン(沸点99℃)混合有機溶媒)を分散させ、300μm程度の油滴を生成する。(2)温度35℃で1〜2時間液中乾燥(蒸発)させ、ジクロロメタンのみを蒸発する。これによって、有機相液相はポリスチレン-イソオクタン系になる。すなわち、均一相はポリスチレン濃厚相と希薄相(イソオクタンのみ)に相分離する。その場合、密度の大きい濃厚相が外側、希薄相が内側に移動する。(3)その後、温度を例えば70℃(イソオクタン蒸発温度)等に上昇させ、イソオクタンを蒸発させることで、多孔質ポリマーで皮覆され、かつ脱窒細菌(又はゲル素材で保護した脱窒細菌)を包括した単核(中空)マイクロカプセルを得ることができる。膜厚や多孔質度は、ポリスチレン含有率、イソオクタン含有率、イソオクタン蒸発温度を変化させて調節した。多孔質の細孔を菌体が漏出できない程度に実験条件を詳細に検討した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M.Yoshida, E.Mardriyati, D.Tenokuchi, Y.Uemura, Y.Kawano, Y.Hatate: "Structural control of core/shell polystyrene microcapsule immobilized microbial cells and its application to polymeric microbioreactor"Journal of Applied Polymer Science. (in press). (2003)
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[Publications] M.Yoshida, D.Tenokuchi, Y.Uemura, Y.Hatate: "Denitrification of ground water utilizing core/shell microcapsule incorporated autotrophic organism"Journal of Chemical Industry and Engineering. 53. 222-224 (2002)
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[Publications] 樋之口大作, 吉田昌弘, 上村芳三, 幡手泰雄, 畑中千秋: "脱窒細菌を固定化したコア/シエル型マイクロカプセルの調製とその脱窒能力の検討"鹿児島大学工学部研究報告. 44. 51-56 (2002)
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[Publications] 吉田昌弘, エティク・マルドリヤティ, 上村芳三, 河野恵宣, 幡手泰雄: "コア/シェル型多孔性ポリスチレンマイクロカプセルを用いる微生物の固定化"化学工学会 高機能界面・分子集合体特別研究会編,化学工学シンポジウムシリーズ76 高機能界面・分子集合体の基礎構築と応用分野の新展開. 88-95 (2001)
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[Publications] Y.Hatate, M.Yoshida, Y.Uemura, S.Yokoyama: "Denitrification of Groundwater with Immobilized Autotrophic Organism"Proceedings of The 6th World Congress of Chemical Engineering. 1708 (2001)