2002 Fiscal Year Annual Research Report
マルチチャンネル水晶振動子マイクロバランスの超小型化、高感度化に関する研究
Project/Area Number |
14655313
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
江刺 正喜 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (20108468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安部 隆 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00333857)
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Keywords | 水晶振動子マイクロバランス / 深堀り反応性イオンエッチング / 分子認識チップ / マルチチャンネル / マイクロマシニング / ケモメトリック分析 / ナノマシニング / 鏡面加工 |
Research Abstract |
マイクロ・ナノマシニングを用いて、単一基板上に多数の振動子が配列したマルチチャンネル型の水晶振動子マイクロバランス(QCM)を製作した。このマルチチャンネル型QCMは、各振動子に異なる感応膜を被覆しその周波数応答を比較することでケモメトリック分析が可能な画期的なセンサである。本年度は、マルチチャンネル型水晶振動子マイクロバランスとして使用できることがすでに実証されている凹型の振動子の製作技術の歩留まり向上と振動子の厚み、直径の最適化を行った。まず、凹型の振動子の製作に不可欠な深堀りで鏡面が得られる反応性イオンエッチング(RIE)技術の開発に成功した。本研究室で開発された従来技術である六フツ化硫黄ガスのみを用いた水晶のRIE法では、表面に付着、残留した金属の堆積物の除去が困難であったが、スパッタ効果の高いキセノンを添加することで、残留物がマスクになることで発生するマイクロマスクの生成を抑えることに成功した。この技術を用いて、100μmの基板に厚さが数μmから80μmの凹型振動子を製作し周波数が100MHzに相当する厚さまでは指数関数的にQ値が増加し一定になることを見い出した。この研究で、支持損失の影響を無視できる最適の振動子の厚さを見い出すことに成功した。これ以上の周波数を持つ振動子の場合には、ダンピングによる損失でQ値が低下する傾向が見られた。このように、凹型振動子についての最適化、振動子加工技術の向上の2点について成果が得られた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Li Li, Takashi Abe, Xinghua Li, Masayoshi Esashi: "Smooth Surface Glass Etching by Deep RIE with Sf_6/XeGas"ROCEEDINGS OF THE 19TH SENSOR SYMPOSIUM. 19. 249-252 (2002)
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[Publications] Vu Ngoc Hung, Takashi Abe, Phan Ngoc Minh, Masayoshi Esashi: "HIGHLY SELECTIVE ONE-CHP MULTI-CHANNEL QUARTZ CRYSTAL MICROBALANCE FABRICATED BY DEEP RIE"PROCEEDINGS OF PACIFIC RIM WORKSHOP TRANSDUCERS AND MICRO/NANO TECHNOLOGIES. 1. 343-346 (2002)
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[Publications] Vu Ngoc Hung, Takashi Abe, Phan Ngoc Minh, Masayoshi Esashi: "Miniatured, highly-sensitive single-chip multichannel quartz-crystal microbalance"APPLIED PHYSICS LETTERS. 81. 5069-5071 (2002)
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[Publications] Takashi Abe, Li Li, Vu Ngoc Hung, Masayoshi Esashi: "ENERGY DISSIPATION IN SMALL-DIAMETER QUARTZ CRYSTAL MYROBALAMCE EXPERIMENTALLY STUDIED FOR ULTRA-HIGH SENSITIVE GRAVIMETRY"Proceedings of The 16th Annual International Conference on Micro Electro Mechanical Systems. 16. 518-521 (2003)