2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14655323
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
西山 勝彦 熊本大学, 工学部, 助教授 (10202243)
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Keywords | 超臨界二酸化炭素 / 白金 / 銅 / 高圧電気化学 / 電流効率 / 修飾電極 |
Research Abstract |
超臨界二酸化炭素、あるいは高圧二酸化酸素雰囲気下での電極反応に用いるために、酸性溶液中での置換メッキ法を利用した新規白金修飾銅電極を作製した。この手法は、銅電極の形状および、結晶性を問わず、浸漬時間と錯体の濃度によって、白金の量を容易に制御可能であった。また、金、銀、電極上に作製した自己組織化単分子膜に塩化白金酸イオンを静電的に結合させた後、電気化学的に還元、更に、有機膜であるチオールの膜を還元脱離法によるて脱離して作製した、白金/金電極も作製した。 電極の作成法としては、比較的濃度の低い1mM塩化白金酸溶液を用いて浸漬時間を変化させることで修飾する白金の量を変化させて、白金を薄く修飾することができた。実験条件を検討した結果、白金修飾銅電極の作製には低濃度の塩化白金酸を使用するほうが望ましいことがわかった。 酸素の還元において白金修飾銅電極は、白金の修飾時間が短時間(10sec,30sec)である場合、銅と似た挙動を示した。酸素の還元電位は、Cu電極上での酸素還元の場合に比べて100mVほどネガティブシフトし、水素発生はわずかながらポジティブシフトした。 また白金の修飾時間が長時間(5min,10min)の場合、酸素還元において白金とほぼ同じ電位で酸素の還元が生じ、銅と同様に水素発生が確認された。すなをち、銅と白金の両方の特徴が見られた。二酸化炭素の還元においてギ酸生成の電流効率は白金修飾銅電極(10sec:37.0%,30sec:25.8%,300sec:30.3%)は銅電極の場合(6.9%)よりも高くなった。一方、メタンの生成の電流効率は、白金を短時間(10sec)で修飾したもの(17.6%)において、銅電極の場合(118%)よりも高い値が得られた。つまり二酸化炭素の還元においては比較的少量の白金を修飾した白金修飾銅電極が高い触媒効果を示すと考えられる。
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Research Products
(4 results)