2002 Fiscal Year Annual Research Report
表面波励起プラズマを用いた超小型プラズマスラスターの研究開発
Project/Area Number |
14655364
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
斧 高一 京都大学, 工学研究科, 教授 (30311731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 和生 京都大学, 工学研究科, 助手 (50335189)
節原 裕一 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80236108)
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Keywords | 電気推進 / プラズマスラスター / マイクロ波励起プラズマ / 表面波励起プラズマ / 超小型電気推進 / 超小型プラズマスラスター / 半導体マイクロ波素子 / MEMS |
Research Abstract |
本年度は、(1)まず、マイクロ波を励起源とした軸対称表面波励起プラズマについて、ミリメートルサイズの小型プラズマ源(直径2mm、長さ10mm)の実現性を、数値シミュレーションによって調べた。プラズマ中のマイクロ波伝播をFDTD (finite-difference time-domain)近似を用いて、またプラズマ生成・消滅を体積平均モデル(グローバルモデル)を用いてモデル化することにより、マイクロ波入力パワーが10〜数10W、ガス圧力が大気圧の条件下で、10^<14>cm^<-3>を越える密度を有する小型・高密度プラズマ源が得られることを明らかにした。プラズマ生成効率は、マイクロ波周波数とプラズマ容器を構成する誘電体の比誘電率に依存し、周波数・誘電率が高いほど効率は高い。(2)さらに、該プラズマ源の一端に設置された小型ノズル(スロート直径0.2mmのラバールノズル)内のプラズマ流れを流体方程式を用いてシミュレートし、プラズマの空力加速の様子を調べた。それによると、推力〜300μN、比推力200s程度の性能が得られ、小型プラズマスラスターとして有用であることが明らかになった。(3)また、半導体マイクロ波素子を用いた小型マイクロ波増幅器を製作するとともに、機械加工によりミリメートルサイズの軸対称表面波励起プラズマ源を試作し、プラズマ生成を確認した。今後、このプラズマ生成の最適化、プラズマ特性の計測診断、およびスラスター特性の計測診断を行うとともに、マイクロ・エレクトロメカニカルシステム(MEMS)技術とマイクロエレクトロニクス技術を用いて、サブミリメートルサイズの超小型プラズマ源試作のための準備を行っていく。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Kousaka, K.Ono: "Numerical Analysis of the Electromagnetic Fields in a Microwave Plasma Source Excited by Azimuthally Symmetric Surface Waves"Japanese Journal of Applied Physics. Vol.41, No.4(A). 2199-2206 (2002)
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[Publications] Y.Takao, K.Ono, K.Takahashi, Y.Setsuhara: "A Micro Plasma Thruster Using Microwave-Excited Surface Wave Discharges for Nanospacecrafts : A numerical Study and Design"Extended Abstracts of the 3rd International Workshop on Basic Aspects of Non-Equilibrium Plasmas Interacting with Surfaces, BANPIS-2003, Hyogo, Japan, February 7-8, 2003. 37 (2003)