2004 Fiscal Year Annual Research Report
衛星表面への微小物体の超高速衝突にともなう電磁プラズマ現象の解明
Project/Area Number |
14655365
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
佐々木 進 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・宇宙情報・エネルギー工学研究系, 教授 (00092221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 孝治 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・宇宙情報・エネルギー工学研究系, 助教授 (90321570)
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Keywords | デブリ / 太陽電池パネル / 超高速衝突 / 衝突プラズマ |
Research Abstract |
軌道上の衛星とデブリなどの微小浮遊物体との相対速度は10km/s以上であり、1mm程度のサイズの微小物体でも衛星表面に衝突した場合は、表面にクレーターを生じるだけでなく衝撃プラズマを発生させる。本研究は超高速物体の衝突時に発生するプラズマとその電磁的な性質を調べることにより、(1)固体同士の高速衝突で発生するプラズマの生成機構と輸送現象、(2)衝撃プラズマの電磁的振る舞い、を解明することを目的としている。本年度は、200ミクロン及び100ミクロンのアルミシート、50ミクロン及び2mmの銅シートに対し合計6回の衝撃実験を実施した。前方に伝播するプラズマと後方に拡散するプラズマをダブルプローブアレイで検出するとともに、その発光を高速度カメラで観測した。また分光器によりプラズマの温度の計測も試みた。本年度の実験でも前方にはプロジェクタイルの速度とほぼ同じ速度でドリフトする高速プラズマ、後方には二極性拡散速度で拡散するプラズマがプローブで観測され、高速度カメラでもその振る舞いが確認された。データは再現性があり、本年度の結果から、軌道上で太陽電池パネル面にデブリが衝突した場合どの程度の領域までプラズマの影響(放電など)が及ぶかを推測することができるようになった。また分光観測でも信号が捕らえられたが、温度・密度同定のためには光量がさらに必要であることがわかった。
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Research Products
(1 results)