2004 Fiscal Year Annual Research Report
表土層の貯留・排水効果を取り入れた流域資源循環利用システムに関する研究
Project/Area Number |
14656088
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
畑 武志 神戸大学, 農学部, 教授 (70031193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中丸 治哉 神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (80171809)
多田 明夫 神戸大学, 農学部, 助手 (00263400)
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Keywords | 二酸化炭素発生速度 / 木質チップ / 山地斜面 / 伐採木 |
Research Abstract |
山地斜面の表土層における木材チップの分解能力について検討し、伐採木等の現地でのチップ化と分解・循環利用について実験的検討を行った。リターバッグ法による実験では、ヒノキの木質チップを林地斜面土壌に埋設した場合の分解率は233日間で26.4%であった。埋設地点の土壌からの二酸化炭素発生速度が高い値を示すところで分解率が高かった。また腐熟度の指標として二酸化炭素発生速度を計測したが、時間とともに二酸化炭素発生速度は低下し、易分解性有機物が分解されて腐熟が進行する様子が観測された。 室内実験の結果、土壌水分値との相関が高く、含水比が高いほどチップの分解速度が速く、また土壌温度の上昇とともに分解が促進され、35℃付近で鈍化が見られた。おが屑を土壌に添加すると二酸化炭素発生速度が上昇し、土壌の二酸化炭素発生速度が高いほど添加したおが屑をよく分解した。 試験地斜面域での二酸化炭素発生速度の空間分布を測定した結果、測定地点による二酸化炭素発生速度の違いは大きく、傾斜が緩いところで高い値を示した。山地斜面表層の貯留・排水関係が影響するが、表土層の流域流出への影響について定量化するとともに、蒸発散量の分布特性も影響することから、衛星データによる蒸発散量の空間分布の算定法について検討した。 流域資源としての水資源の貯留効果について山地斜面表土層の役割について評価を行い、ダム機能の効果について水文学的な検討を行った。森林木、特に間伐材や伐採木の処理では、野焼きに頼っていた従来の処理に代わって、流域資源としての効果的な循環利用が求められているが、現地処理をベースに伐採木の腐熟・堆肥化による循環利用システムについて考察を加えた。
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Research Products
(3 results)