2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14657001
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
高田 邦昭 群馬大学, 医学部, 教授 (20129290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 利行 群馬大学, 医学部, 助手 (30334113)
青木 武生 群馬大学, 医学部, 講師 (70150919)
萩原 治夫 群馬大学, 医学部, 助教授 (80189464)
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Keywords | 精子 / 精巣 / アクアポリン / AQP / 水チャネル / 精子細胞 / 糖輸送体 / CLUT8 |
Research Abstract |
マウス精巣を用いて、細胞膜の糖輸送体GLUT8の局在を蛍光抗体法で観察した。また精巣や精巣上体より調製した精子についても同様に局在を検討した。GLUT8は、精巣内や精巣上体内の精子の頭部に局在した。これらのGLUT8染色性は、カルシウムイオノフォアによる刺激によるアクロソーム反応により減少ないしは消滅した。GLUT8の局在は、精子形成時の分化度によっても大きく変化するので、さらに、精子の膜蛋白質で本研究の解析に適するものの検討をおこなった。このなかで、水の透過に関係する水チャネルのアクアポリン(AQP)について調べるために、様々なAQP抗体を使って、ラット精巣についてその発現と局在の検討を試みた。ラット精巣クリオスタット切片を作製し、抗AQP抗体を使い蛍光抗体法によって検索をおこなった。ラット精巣からクローニングされたAQP7は、水とグリセロールの透過能を有するアクアグリセロポリン一種である。抗AQP7抗体は、ラットAQP7末の特異的アミノ酸配列に注目して合成し、抗ペプチド坑体法で作製した。得られた抗AQP7抗体により、ラット腎臓の蛍光抗体染色をおこなったところ、近位尿細管、なかでも髄質外帯にみられる直近位尿細管S3の頂部細胞膜を特異的に標識した。AQP7は脂肪細胞では細胞内の小胞にあり、糖輸送体GLUT4と同様に細胞内小胞(TGN、ゴルジ装置、エンドソームとその関連小胞)に蓄えられていて、刺激により細胞表面に移行するとされる。そこで脂肪細胞で蛍光抗体染色をおこなったが、陽性反応は得ていない。栄養状態により発現が変化する可能性があり、現在さらに検討中である。この様な性質を持つ抗AQP7抗体を用いて精巣を免疫標識したところ、精細管の内腔に近い部位にあるspermatidsなどが陽性であった。現在この抗体と糖輸送体抗体を用いてGLUT8との関係を含めて解析中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Shinoda Y: "Introduction and expression of glucose transporters in pancreatic acinar cells by in vitro electroporation."Acta Histochem Cytochem. 36. 77-82 (2003)
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[Publications] Tajika Y: "Cryosectioning of cultured cells on permeable support."Acta Histochem Cytochem. 36. 119-120 (2003)
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[Publications] Takata K: "A simple electroporation method for the introduction of plasmids into cells cultured on coverslips for histochemical examination."Acta Histochem Cytochem. 36. 317-323 (2003)
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[Publications] 高田邦昭: "アクアポリン--細胞膜水チャネル"電子顕微鏡. 38. 213-215 (2003)
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[Publications] 高田邦昭: "免疫組織化学:どの方法を選ぶか"学際企画. 33-41 (2003)