2003 Fiscal Year Annual Research Report
食品抗原に対する免疫寛容誘導の環境ホルモンによる修飾機構に関する研究
Project/Area Number |
14657017
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
太田 房雄 徳島大学, 医学部, 教授 (90035478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大和 正幸 徳島大学, 医学部, 助手 (90210492)
湊 義博 徳島大学, 保健管理センター, 教授 (00035768)
山本 茂 徳島大学, 医学部, 教授 (70093896)
前田 健一 徳島大学, 保健管理センター, 助教授 (30238860)
國井 大輔 徳島大学, 医学部, 助手 (90320100)
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Keywords | 環境ホルモン / 経口寛容 / IgE抗体 / 卵白アルブミン(OVA) / サイトカイン / IL-12 / ハイブリダイゼーション / アレルギー |
Research Abstract |
これまでの実験から、OVAの経口投与による免疫寛容の成立におよぼす食事タンパク質量の影響は、リンパ系のTh1とTh2細胞より酸性されるサイトカインの量的均衡によることが示された。本所究ではこの均衡に与える環境ホルモンの影響を見るために、よく知られているビスフェノールと中心として実験を行い、次ぎの結果が得られた。 1)まず、BALB/cマウスを5%。20%、40%タンパク質を含む等カロリーの資料で飼育した後に、ビスフェノールAを皮下に0.1 mg/g体重を投与して投与して、その影響を調べた。対照群と比較して、体重、摂食量には変化なかった。また、総lgE抗体を調べたが、対照群と比較して、有意な変化は見られなかった。 2)5%、20%、40%タンパク質を含む等カロリーの食事で飼育したマウスに同様にBPAを投与したところ、5%、20%群は40%群と比較して脾臓細胞の培養上清中に産生されるIL-12が、対照群と比較して有意に高かった。 3)ハイブリダイゼーションによる核酸レベルでのIL-12の出現量を脾臓細胞について調べたところ、5%群より20%群が有意に高い値を示した。 これまでの結果と合わせて見ると、マウスに経口的にOVAを与えて免疫寛容を成立させる系において、IL-12の産生量は、食事から摂取するタンパク質の量に比例して増加することが判明した。また、40%のタンパク量を食事から与えた場合には、5%と20%群と比較して、IL-12の産生量は有意に低い値を示した。 以上の結果は、アレルギー増加の原因と考えられている環境ホルモンが、アレルギーの回避機構の一つとして考えられている食事に伴う寛容機構にIL-12を介して、免疫調節を司るThiとTh2の均衡に大きな影響を及ぼすことが考えられ、今後この方面での成果が期待される。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sherin Ahmed, Mohammed A.Satter, Shigeru Yamamoto, Kenichi Maeda, Yasuhiro Minato, Fusao Ota: "Further Evidence Regarding the Effect of Dietary Protein on Oral Tolerance against Beta-Lactoglobulin through Th 1-mediated Immune Response In Mice"J.Nutr.Sci.Vitaminol. 49(1). 112-119 (2003)
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[Publications] Alizadeh Mohammad, Mahmud Z.Hayat, Han Xiang Lan, M.Yamato, K.Hosoi, F.Ota: "Effect of Low and High Protein Diet on IgE Response In reference to dietary and environmental factors"日本食糧栄養学会中国四国支部総会抄録集. 14 (2003)
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[Publications] Mohammed A.Satter, Ahmed Sherin, Mohammed Lizade, Ken-ichi Maeda, Yoshihiro Minato, Fusao Ota: "Low protein Diet Induces Oral Tolerance of Th1/Th2-mediated Immune Responses to Beta-Lactoglobulin/ Ovalbumin"Proceedings of "Nutrition and Immunology in the 21st Centry". (印刷中). (2004)